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薬剤師とその他医療従事者の年収比較

医師や看護師など他の医療従事者と薬剤師の年収を比較したことはありますか。同じ医療従事者でも、仕事内容や需給バランスによって、年収には大きな差があります。ここでは、薬剤師の他、医師、歯科医師、看護師の代表的な4つの職種について、平均年収を比較しました。さらに、それぞれの仕事内容や需給バランスについても調査しましたので、併せてみてみましょう。

各業種の年収を業務内容や需給バランスと合わせて比較

平均年収(万円) 年齢(歳) 月間労働時間(時間) 人口10万人あたり数
薬剤師 543.8 39 174 237.4
医師 1232.7 42.1 177 251.7
歯科医師 757.1 37.9 164 82.4
看護師 478.3 39.3 167 905.5

参考:厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」都道府県別第2表より算出

厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」によると、全職種の平均年収は男女計で約450.1万円という結果。それに比べると、医療従事者の平均年収は月の法定労働時間160~180時間内に収まりながらも、高いとわかります。
各業種について確認してみましょう。

薬剤師

  • 基本情報 / 業務内容

調剤、医薬品の供給その他薬事衛生を司る薬剤師。薬局やドラッグストア、病院に勤務し、医師の処方箋に基づいた医療用医薬品の調剤や服薬指導、OTC医薬品の販売、健康に関する相談や情報提供を行います。
薬剤師数は年々増え続けていて、2006年末時点は約25万人だったところ、16年末には30万人を超えました。勤め先として最も多いのは薬局/ドラッグストアで半数以上の約17万人。その他病院・診療所、製薬会社、医薬品卸、治験企業、化粧品メーカー、食品メーカーなど多岐にわたる業界で働いています。麻薬取締役官や自衛隊薬剤師など、行政で活躍する薬剤師もいます。

  • 年収

平均年収は543.8万円(平均年齢39.0歳)と今回の調査のなかで医師・歯科医師に次いで3番目の結果でした。 薬剤師の年収は、地域ごとの薬剤師の需給バランスによって大きく左右されます。 一般的に、薬剤師の需要に対して薬剤師数が不足している地方や郊外では年収が高くなりやすく、需要に対して薬剤師数が充足している都市部では年収が低くなりやすいと言われています(詳細は「都道府県別 薬剤師年収ランキング(2018年版)」をご覧ください)。

  • 労働時間

月間労働時間は174時間であり、業界全体として残業は少なめと言えるでしょう。
しかし、インフルエンザや花粉症シーズンなどの繁忙期は残業時間が増えたり、薬剤師不足の店舗などでは休憩時間を削って働いたりと、実際は時期や店舗の状況によってさまざまなので注意が必要です。

医師

  • 基本情報 / 業務内容

医療および保健指導を司る医療従事者のことで、医学に基づく診療及び疾病の予防、公衆衛生の普及に努めています。
日本では専門分野ごとに内科医、外科医、小児科医などと呼ばれ、有資格者は2016年末時点でおよそ32万人。そのうち20万人が病院に勤め、10万人が診療所、残りが介護施設、行政機関、民間企業などに勤務しています。大学病院で診療と並行して研究や後進の育成に注力する医師もいれば、診療所でかかりつけ医として地域住民の健康を支えるなど、その役割もさまざまです。
人口10万人あたりの数は251.7人ですが、地域偏在がみられます。さらに、医師の場合は診療科にも偏在があり、産婦人科や小児科医不足は大きな問題になっています。

  • 年収

医師の平均年収は1232.7万円(平均年齢42.1歳)と、他の医療従事者に比べて圧倒的に高い水準でした。
医師は薬剤師や看護師に指示を出すなど、チーム医療においてリーダーシップを発揮する存在であり、高度な知識と技術、生命に対する責務を考えると、この年収は妥当かもしれません。

  • 労働時間

「賃金構造基本統計調査」では、月間労働時間は177時間。
しかしながら、「医師の働き方改革」で年間残業時間の上限を2000時間とする制度案が出されたことから分かるように、実情を示しているとは言えなさそうです。
医師は労働と自己研さんの境界があいまいであり、どこまでを労働時間と認めるかは医療機関ごとに異なります。そのため、実際の労働時間がブラックボックス化してしまっていることが原因の一つでしょう。
一般的に、大学病院の勤務医は拘束時間が長く、診療時間のハンドリングを効かせやすい診療所の勤務医・開業医の勤務時間は、それより短いと考えられます。

歯科医師

  • 基本情報 / 業務内容

歯学に基づいた疾病の予防や診断、治療、公衆衛生の普及に努めるのが歯科医師です。虫歯の処置をはじめ入れ歯・詰め物・差し歯などの製作と装着、抜歯やインプラント、歯並びの矯正といった外科的治療に加えて口腔領域の健康指導、良・悪性腫瘍の治療にも対応します。薬剤師や医師と同じく有資格者数は年々増えていて、2010年には10万人を超え、2016年末時点で約10万4000人にものぼります。病院よりも診療所に勤めるケースが圧倒的に多く、その割合は病院1:診療所9というほど。開業医が大半を占めています。

  • 年収

歯科医師の平均年収は757.1万円(平均年齢37.9歳)と、医師に次ぐ高さでした。
しかしながら、歯科診療所は飽和状態と言われており、過当競争にさらされています。経営のかじ取りは大変であり、ほかの医療職に比べてマネジメント能力も求められると言えるでしょう。

  • 労働時間

月間労働時間は164時間と4職種のなかでもっとも短い結果でした。
要因としては、開業医が多いため診療時間のコントロールがしやすいことが考えられます。

看護師

  • 基本情報 / 業務内容

医師の指示のもと、患者の診療補助、日常生活の援助だけではなく、健康増進、疾病の予防、苦痛の緩和などを業務とする看護師。他の医療従事者と同じく増加傾向にあり、就業看護師ベースだと2016年末時点で約115万人。10年前(06年)に比べると30万人以上増えました。他の医療従事者に比べて有資格者数が圧倒的に多いのが特徴で、薬剤師と同じく女性が大半を占める職業でもあります。勤務先としては病院や診療所が主流ですが、老人ホームやデイサービスといった介護事業所、訪問看護ステーション、保育所に勤務するなど、多くの業界で活躍しています。
人口10万人あたりの数は905.5人。病院には機能ごとに看護師配置基準が定められているため、他の医療従事者に比べて多く見えますが、決して全国的に充足しているわけではありません。薬剤師、医師同様に地方を中心に看護師不足に悩む地域は多く、地域偏在の解消が課題です。

  • 年収

看護師の平均年収は478.3万円(平均年齢39.3歳)でした。
主な就職先である病院において、看護師は配置基準の関係上人数が多く管理者の割合が低いので、一人あたりの給与は低くなりがちです。
また、9割以上が女性であることから、産育休や時短勤務制度などの利用により低年収になりやすいことも考えられます。

  • 労働時間

月間労働時間は167時間と歯科医師に次いで短い結果でした。
残業理由としては、就業時間内に作成しきれなかった看護記録の入力などが主であり、そこまで残業時間は多くありません。
とはいえ、入院患者の急性増悪や緊急入院などで突発的に残業が発生することもあるのは、医療職特有と言えるでしょう。

このように、医療従事者の収入は他の職業に比べると恵まれているようです。加えて、これらの職業は有資格者しか就けませんから、労働条件が希望と違った場合、ホワイトカラーに比べて就職・転職が容易であることも特徴の一つ。

では、年収・業務内容についての違いがわかったところで、各職種のやりがいについてもみていきましょう。

各医療従事者の満足度や、やりがいは?

年収と仕事に対する満足度は比例するのでしょうか。
医療従事者向けポータルサイト「m3.com」のアンケート調査をもとに見てみましょう。

Q.現在の仕事に満足していますか?

現在の仕事に満足していますか?
薬剤師 : 187人 / 医師 : 575人 / 歯科医師 : 14人 / 看護師 : 27人

「非常に満足」「満足」と回答したのは、歯科医が最多の57%次いで医師が54%と順位は逆転していますが、年収上位2職種が満足度で過半数を超えました。また看護師は48%、薬剤師は43%と半数を下回る結果でした。 各業種は現在の仕事のどんな部分に不満を感じているのでしょうか。
「仕事上の一番の悩み」のアンケート結果から見てみましょう。

Q.仕事上の一番の悩みは何でしょうか?

仕事上の一番の悩みは何でしょうか?
薬剤師 : 187人 / 医師 : 575人 / 歯科医師 : 14人 / 看護師 : 27人

薬剤師は「長時間労働」21%や「職場の人間関係」20%に不満を感じている事がわかります。
同じく「職場の人間関係」の割合が多いのは看護師で22%、同じ同僚と狭い空間で時間を過ごす事が多い職種特有の悩みかもしれません。
また看護師と医師、歯科医師で共通して割合が高いのが「本来業務以外の多さ」です。

そして各業種はどの様な場面でやりがいを感じるのでしょうか。

Q.最もやりがいを感じるのはどのような時でしょうか?

最もやりがいを感じるのはどのような時でしょうか?
薬剤師 : 187人 / 医師 : 575人 / 歯科医師 : 14人 / 看護師 : 27人

薬剤師、看護師が最もやりがいを感じるポイントは「患者や家族から感謝の言葉をもらった時」です。
薬剤師からは「『おかげで助かった』『安心した』『また来てください』と言ってもらえた時」「「君が来るようになってから薬を飲み忘れなくなった」と言われたり、医療機関に掛かる前に意見を聞きに来てくれたり、頼りにされる局面」、
看護師は「患者の家族から、『あなたが来ると、母が安心した顔をするんです』と言われた時。自分の看護が認めてもらえた気がしてうれしかった。」といった回答がありました。

医師、歯科医師は「患者が良くなった時」と答えた割合が最も多く、医師からは「無償で提供された患者さんの笑顔」「なかなか気づきにくい病気に気づき、患者さんの病状の悪化を未然に防いだ時」との声がありました。医療職の根底には「生命を救いたい」という思いがありますから、当然のことかもしれません。なかでも、病気・ケガと向き合う医師、歯科医師、は身体状況の改善、患者と距離の近い薬剤師、看護師は「ありがとう」という言葉がモチベーションにつながっているようです。

その他医療従事者と比較した薬剤師とは?

薬剤師とその他医療従事者の年収や仕事の満足度、やりがいについてのアンケート調査の結果を見ましたが、いかがでしょうか。
今回の調査によると、薬剤師の平均年収は医師・歯科医師に次いで3位、仕事への満足度は4位、やりがいを感じるのは「患者や家族から感謝の言葉をもらった時」という結果でした。
薬剤師にはこれからも、薬の専門家として処方箋の調剤、服薬指導、かかりつけ薬剤師/薬局や健康サポート薬局、在宅業務を通して地域包括ケアシステムへの貢献などより幅広い役割が求められます。また高齢化による医療ニーズの拡大により、薬剤師が必要とされる場面は増加します。
そういったなか自身が希望する業務に就き、それに見合った年収を得ることが仕事の満足度を高め、長く働き続けられる環境を生み出すでしょう。
一概に薬剤師の年収や満足度といっても業種や年齢、働く地域によっては異なります。
職場ナビでは薬剤師の年収についてや、薬剤師のクチコミ投稿を元にした企業への満足度ランキングの記事を掲載しています。ぜひご覧ください。

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参考
平成28年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況
薬剤師法
医師法
歯科医師法
日本歯科医師会
平成 28 年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況



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