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時短勤務とパートはどっちが得?薬剤師の給料や働きやすさを比較

育児と仕事を両立するために、時短勤務を続けるか、パートに切り替えるか迷っているママ薬剤師さんもいるのではないでしょうか。時間的な余裕や転職も視野に入れると、どちらが得かは目先の給料だけでは判断できません。

この記事では、時短勤務とパートの給料や制度面を比較し、自分に合った働き方を選ぶポイントを解説します。

記事のポイント
・同じ6時間勤務で計算すると、賞与と給付金の差で、年収は時短勤務のほうが有利になりやすい。
・時短勤務とパートは、社会保険・将来の年金などを含めて比較することが大切。
・収入だけでなく、育児との両立やキャリアの継続、働きやすさも考慮しよう。

時短勤務とパートの基本的な違い

まずは、時短勤務とパートの基本を整理しておきましょう。

育児のための時短勤務制度とは

時短勤務は、育児・介護休業法により、正社員のまま1日の労働時間を短くできる制度です。

3歳未満の子を育てる人が希望すれば、原則1日6時間の短時間勤務を使えます。

また、2025年10月からは、3歳から小学校就学前までの子どもを養育する労働者に対し、事業主が時短勤務を含む柔軟な働き方を実現するための措置を複数用意し、労働者が選択して利用できる制度が始まりました。

詳しくは職場の制度を確認してください。 

雇用形態・待遇の違い

時短勤務とパートの違いについてまとめてみました。

項目時短勤務(正社員)パート
雇用期間期間の定めなし有期・無期の両方がある
給与形態月給制が中心時給制が中心
賞与規定に応じて支給なし、または少ない
退職金制度があれば対象対象外が多い
昇給制度に沿って昇給時給改定のみが多い
有給休暇付与勤務日数に応じて付与
社会保険加入時間によって異なる

実際の待遇は職場によって異なります。時短勤務なら必ず賞与が出るがパートには出ない、といった一律の違いはありません。

それぞれの職場の雇用契約や就業規則を確認しましょう。

時短勤務の給料はどれくらい下がる?

時短勤務で給料がどう変わるのか、基本の考え方から見ていきます。

基本は「短縮した時間分」の減額になる

時短勤務になると、多くの職場では、短くした時間の分だけ基本給が下がります。

1日8時間から6時間にすると、勤務時間は約75%、したがって基本給も約75%となります。フルタイムの基本給が月40万円なら、時短勤務後は月30万円が目安となります。

ただし、減額の計算方法は職場ごとに違います。就業規則や給与規程で確認してください。

手当・賞与・残業代への影響

賞与に関しては、時短分を減額して計算する職場や、勤務時間と評価の両方で決める職場などがあります。

管理薬剤師手当などの役職手当は、役職を継続するかどうかや勤務先の支給条件によって変わります。

また、時短勤務をしていても、実際の業務量によっては残業が発生することがあります。

残業代は、所定の6時間を超えた分が対象となります。

育児時短就業給付金で、時短中の給料の10%が上乗せされる

2025年4月から、一定の要件を満たす雇用保険の被保険者を対象に、育児時短就業給付金の制度が始まりました。

原則として、2歳未満の子どもを養育するために時短勤務を行い、所定の要件を満たした場合、時短勤務中に支払われた賃金の最大10%相当が支給されます。

ただし、時短勤務開始前後の賃金や支給額の上限などによって給付率は調整されます。

パートでも、雇用保険の加入要件などを満たし、育児のために時短就業をしている場合は対象となる可能性があります。

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育児時短就業給付金とは

パート薬剤師の給料はどのくらい?

次に、パートで働く場合の収入について確認します。

パート薬剤師の時給相場

パート薬剤師の時給は、地域や職場タイプによって違います。

薬キャリエージェント調べによると、平均時給は、調剤薬局2072円、病院2072円、ドラッグストア1862円となっています。

人手不足の地域や、土日・夕方の勤務では高くなる傾向があります。

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パート・派遣薬剤師の平均時給

賞与や退職金はどうなる?

パートは、賞与・退職金がない職場が多くなっています。

薬局によっては寸志や決算賞与を出すところもありますが、金額は正社員より少ないことが一般的です。

パートで扶養内に収めるには

パートで働く場合、配偶者の扶養内に収めたいと考える人もいるでしょう。

扶養には税金上の扶養と社会保険上の扶養があり、それぞれ条件が異なります。

2026年の場合、本人に税金がかかるのは、所得税は給与収入178万円超、住民税は給与収入110万円超となります。

また、配偶者控除の対象になるのは、給与収入136万円以下です。収入が上がるにつれて控除額が段階的に減り、給与収入207万円超で配偶者特別控除がゼロになります。

社会保険には複数の加入要件があり、週20時間以上働くと原則として加入対象となるため、配偶者の社会保険の扶養から外れます。

また、社会保険の加入対象にならない場合でも、原則として年収が130万円以上になると、配偶者の扶養から外れます。

税金や社会保険については近年改正が行われているため、詳しくは次の記事をご覧ください。

時短勤務とパートはどっちが得?4つのポイントで比較

ここからは、時短勤務とパートについて、さまざまな角度から比べていきます。

年収(給料・賞与)のシミュレーション

時短勤務とパートに切り替えた場合について、同じ1日6時間・週5日で働く条件で比較しました。

項目時短勤務(正社員)パート
月収約30万円約28万円
賞与約60万円0円
育児時短就業給付金年約36万円なし(※)
額面の年収約420万円(給付金を含めると約456万円)約331万円
手取りの目安約336万円(給付金を含めると約372万円)約265万円

※パートへの切り替えでも、対象要件を満たせば支給される可能性があります。
・フルタイム時の月給は40万円で、賞与は年2か月分、時短中は75%に減額されるとしました。
・パートの時給は2,300円とし、6時間×月20日×12か月で計算しました。
・手取りは、税金と社会保険料を引いた額面のおよそ8割と仮定した概算です。給付金は非課税のため、そのまま加算しています。

この条件で比較すると、時短勤務の年収は賞与を含めて420万円、パートの年収は約331万円となり、約89万円の差が生じます。

時短勤務で育児時短就業給付金を受け取れる場合、収入の差は約125万円に広がります。

ただし、さまざまな条件で実際の手取り額は変わるため、あくまで一例として参考にしてください。

社会保険と将来の年金で比較

時短勤務の正社員は、通常、社会保険への加入を継続します。

パートは、勤務時間や収入によって、扶養内で働く場合と、勤務先の社会保険に加入する場合に分かれます。

1日6時間・週5日なら週30時間働くことになるため、通常は社会保険の加入対象です。

また、年金に関しては、育児で不利にならないように特例があります。

3歳未満の子どもを養育している場合、一定の要件を満たせば「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」を利用できます。

育児によって標準報酬月額が下がっても、将来の年金額の計算では下がる前の標準報酬月額が用いられます。

厚生年金に加入していることが前提で、パートでも加入していれば対象になります。

保育園・保育料への影響

認可保育園の保育料は、原則として保護者の住民税額などをもとに決まります。

時短勤務やパートへの変更で収入が変わると、次年度の保育料に影響する可能性があります。収入の変化がすぐに保育料へ反映されるわけではありません。

また、勤務時間が短くなると、保育の必要性の認定区分が「保育標準時間」から「保育短時間」に変わったり、入園選考の指数に影響したり場合があります。

自治体によって運用が異なるため、勤務時間を変更する前に確認しておきましょう。

育児との両立・働きやすさ・キャリアで比較

時短勤務の正社員は、安定してキャリアを継続していくことができますが、パートほど時間に自由があるわけではありません。

また、人員体制によっては業務が終わらず、定時に帰りにくいこともあります。

パートは勤務日数や時間を調整しやすく、家庭の事情に合わせやすい点がメリットです。

ただ、育児が落ち着いて正社員に戻りたいと考えたときに、希望する条件の求人が見つかるとは限りません。

育児時短とパートを比べる際には、給料や契約上の勤務時間だけでなく、実際に残業をせず帰れるか、子どもの急な発熱時に休みを取りやすいかなど、日々の働きやすさも確認しましょう。

時短勤務とパート、どちらがよい?

ここまで時短勤務とパートについて見てきましたが、実際にはそれぞれどのような人が向いているのでしょうか。

時短勤務が向いている人

キャリア面を重視する人には時短勤務が向いています。

育児中も雇用形態を変えずに働き続けることで、これまで培ってきた経験やスキルを生かしながら働くことができます。

そして、将来フルタイムに戻ったときに、昇進や昇給を目指すことができます。

賞与や退職金についても正社員の待遇を維持でき、厚生年金への加入を継続できる点もメリットです。

パートが向いている人

時間面の自由を重視する人にはパートが向いています。

育児を優先して勤務日数を減らしたい人、扶養内で無理なく働きたい人は、パートが働きやすいでしょう。

パートは勤務日や時間帯を選びやすく、「土日は必ず休む」「保育園のお迎えに間に合うように働く」というように調整することができます。

薬剤師は時給が高いため、短い勤務時間でも収入を確保しやすいのも強みです。

また、時短にしたとしても残業が避けられない職場にいる人には、パートへの切り替えが現実的な選択肢となるでしょう。

時短勤務が終わった後の働き方も考えておく

時短の期間が終わる3歳や就学のタイミングで、その後の働き方を考える人は少なくありません。

薬剤師ならば、そのようなタイミングで、フルタイム、時短正社員、パートといった働き方を選び直すことができます。

今の職場にこだわらず、条件のよい職場を探すのも一つの選択肢です。

薬キャリmamaでは、希望に合った求人を探せます。まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

収入と働きやすさのバランスで働き方を選ぼう

時短正社員とパートを比較すると、給料面では時短勤務のほうが有利になりやすいといえます。

ただ、薬剤師であればパートの時給も高く、時間的な融通がきくので働きやすいでしょう。育児が落ち着いてから正社員に戻ることも可能です。

給料と働きやすさのバランスを考えながら、働き方について柔軟に考えていきましょう。

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薬キャリmama編集部
ママ薬剤師の働き方やお金と制度、子育てに関する情報を発信する薬キャリmama編集部ライターです。産休・育休で利用できる制度や保育園に関すること、扶養に関すること、家族のことなど、仕事と子育ての両立に役立つ情報を公的機関の情報をもとにわかりやすくお届けします。