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東京都で働く薬剤師の平均年収は533.6万円!転職のポイントとは?

日本で最大の人口を有しており、文化・情報の発信地でもある東京都。薬剤師を輩出する薬学部の数が多く、薬剤師の希望就職地域としても人気のエリアです。
ここでは、「東京都で働く薬剤師の平均年収」をはじめ、「東京都の薬剤師求人の特徴」「東京都で転職する際のポイント」についてご紹介。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う薬剤師の転職市場への影響も踏まえて、薬剤師専門の転職コンサルタントにインタビューしました。

東京都の薬剤師の平均年収は553.6万円

東京都の薬剤師の平均年収 553.6万円
都道府県別 平均年収順位 20位/47位中
全国の薬剤師の平均年収 561.7万円

参考:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」
※年収の算出方法は以下の通り
年収=きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額

東京

「東京の全職種の都道府県別の平均年収は高いので、東京都で働く薬剤師の平均年収も高い」と思う方も少なくないのではないでしょうか。東京都で働く薬剤師の平均年収は553.6万円。薬剤師全体の平均年収561.7万円に比べると約8万円低いことがわかります。
東京都の薬剤師の年収が低くなる一番の要因は、「薬剤師の需給バランス」です。下の表は、人口10万人当たりの薬剤師数を示しています。全国平均190.1人に対し、東京都は約36人多い226.3人。233.8人の徳島県に次いで2番目に人口当たり薬剤師数が多い地域です。

【都道府県(従事地)別にみた薬局・医療施設に従事する人口10万人対薬剤師数】

都道府県(従事地)別にみた薬局・医療施設に従事する人口10万人対薬剤師数

参考:厚生労働省 平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師調査

当然ながら、薬剤師の平均年収は需要に対して薬剤師の数が少ない地域では高くなりやすく、需要に対して十分な薬剤師がいる地域では低くなりやすいです。
東京都は全国的にみて薬剤師が確保しやすいエリアなので、年収は低くなるというわけです。とはいえ、東京都は多くの大手薬局・ドラッグストアが本部を構えており、キャリアアップを重ねられる環境です。自身の能力次第では、高年収を叶えることもできるでしょう。

コンサルタント インタビュー
東京都で働く薬剤師の転職のポイントと求人の特徴

ここからは、東京都の薬剤師転職に精通した薬剤師専門の転職コンサルタントに、東京都の薬剤師求人の特徴や転職のポイントをインタビューします。

東京都で働く薬剤師の平均年収は全国に比べて低いという結果になりました

コンサルタント

そうですね。東京都には職場となる薬局やドラッグストア、病院の数が多いですが、薬剤師の数も多く人材確保が比較的容易なため、年収は低くなる傾向があります。特に、昨今は新型コロナウイルスによる影響で患者の受診控えや長期処方化が進んでおり、従来よりも現場に必要な薬剤師の数が少なくなってきています。これにより、薬剤師よりも雇用主側が有利な“買い手市場”化が急速に進んでいるのが現状です。

東京都のなかでもエリアによって年収差はあるのでしょうか

コンサルタント

募集しているポジションや募集の緊急度によって異なるため一括りにすることはできませんが、東京都のなかでも23区内は人気が高いエリアなので、やはり高年収は出にくいですね。一方、多摩市など23区外であれば、多少年収は高くなる傾向があります。薬剤師一人ひとりのスキルや経験にもよりますが、同じポジションでも区内と区外では年収30~40万円程度変わるケースもあります。

区内と区外の違いで年収差が生まれるのですね。東京都の調剤薬局はどんな特徴がありますか

コンサルタント

東京都は病院やクリニックの数が多いエリアでもあります。そのため、たとえばクリニックの門前薬局だとしても、近隣のさまざまな医療機関から処方箋をもってくる患者さんがいて、面薬局のように働ける可能性が高いです。地図を見て「眼科クリニックの門前だから、眼科の処方箋しか来ない」と決めつけてしまうのではなく、転職コンサルタントや採用担当者に確認して、実態を知ることが大切です。 また、足立区・台東区などいわゆる”下町”と呼ばれる高齢者の住宅が多いエリアは、在宅医療に力を入れている薬局が多い傾向があります。在宅医療は診療報酬改定で評価されている項目であり、コロナ禍による影響も比較的少ないです。そのため、業績が安定している薬局が多いく、外来に頼っている薬局よりも高年収が叶いやすいと言えます。

なるほど、他に東京都の薬剤師求人ならではの注意点はありますか

コンサルタント

東京都は交通網が発展していて終電の時間が遅く、平日夜遅くまで働く人がたくさんいます。そのため仕事終わりに調剤薬局・ドラッグストアに立ち寄れるようにと、地方に比べて遅くまで営業する店舗が多いです。具体的なデータはありませんが、オフィス街が多い港区、新宿区などは19時30分や20時まで開いている調剤薬局が多い印象をもっています。ドラッグストアはさらに営業時間が遅く、22時~23時終業という店舗が珍しくありません。なかには、24時間営業の店舗もあります。とはいえ、調剤室は先に閉めるので調剤専任の薬剤師は19時終業というようなパターンもあるので、事前に情報収集することが大切です。

いずれにせよ、東京都で正社員薬剤師として働くのであれば、終業時間についてどこまで妥協できるのかはあらかじめ考えておくと良いでしょう。

東京都は雇用形態によって転職のしやすさは変わるのでしょうか

コンサルタント

求人数という点では、基本的にはどの地域も「正社員求人>パート薬剤師>派遣求人」の順です。しかし、繰り返しになりますがコロナ禍で求人数は大きく減少しました。
なかでも影響が大きかったのは派遣薬剤師です。東京都は薬剤師数が多いため、これまで人員不足や欠員が出た際、正社員を獲得できるまでは派遣薬剤師を雇って店舗運営機能を維持するという薬局・ドラッグストアが一般的でした。 しかし、患者数が減って人員にゆとりができた企業が多くなり、特に在籍している薬剤師数が多い大手チェーンを中心に派遣薬剤師のニーズが急速に下がりました。同様に、正社員薬剤師だけで運営できる店舗が増えたため、パート薬剤師の求人数も減ってきていますね。

なるほど、東京都では求人数が減っているのですね。では、コロナ禍が落ち着くまで転職は控えたほうが良いのでしょうか

コンサルタント

いいえ、「コロナ禍が落ち着けば、(特に好条件の)求人数は元に戻る」とは限りません。もちろん多少は回復するでしょうが、コロナ前の水準に戻ると考えるのは危険でしょう。

なぜなら、コロナ前から薬剤師の転職市場は徐々に”買い手市場”化していたからです。コロナはあくまで買い手市場化を前倒しにした要因と考えるべきでしょう。特に東京都は薬学部の数が多く、毎年多くの新卒薬剤師が東京都で就職します。大手薬局・ドラッグストアは新卒薬剤師を強化する企業が増えており、中途薬剤師の採用を抑える動きが見られます。

中途採用の求人は、今後いっそう競争率が高くなっていくと考えられます。
そのため、転職活動を進めている薬剤師の方は、「もう少し待っていれば、もっと良い求人が見つかるかも…」と様子をみていると、他の薬剤師が先に内定を獲得して募集が締め切られてしまう恐れがあります。転職先の吟味は大切ですが、安易に決断を先延ばしするのは危険なことを覚えておいていただきたいですね。

最後に東京都で薬剤師として働く魅力について教えてください

コンサルタント

東京都は文化・情報の発信地と言われますが、薬剤師業界にとっても“情報の発信地”です。コロナの影響でオンライン勉強会の数は増えましたが、それでもやはり製薬会社や薬剤師団体が主催する勉強会の開催頻度は他の地域と比べて群を抜いています。
積極的に外部から知識を学びにいきたい、自己研さんを積みたいという薬剤師にとっては、東京都で働く価値があるはずです。

東京都の薬剤師求人の特徴まとめ

東京都の薬剤師求人の特徴をまとめましょう。

  • 平均年収は553.6万円
  • 需要に対して十分な薬剤師がいるため、全国平均よりも年収が約8万円低い
  • 23区外は23区内より年収が高くなりやすく、30~40万円の年収差がつくこともある
  • 地方に比べて遅くまで営業している店舗が多い
  • 勉強会の開催が盛んで、最新の知識が手に入りやすい環境

全国に比べて年収はやや低く、就業時間が遅い店舗が多いというデメリットはありますが、さまざまな企業が集まり、勉強会・セミナーの数も豊富な東京都は、自分の「理想の薬剤師像」に向けて研さんを積むには最適な環境です。

東京都での転職をお考えでしたら薬キャリエージェントのコンサルタントまでご相談ください。東京都の求人情報に精通した、薬剤師専門のコンサルタントが求人探しから内定獲得まで一貫してご支援します。

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