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株式会社阪神調剤薬局 薬剤師 髙谷さん

最も身近で頼られる「医療人」になりたい

患者さまとの対話を積み重ねて得た信頼が、薬剤師のさらなる価値を作る──

現場の薬剤師としてさらなる成長を求めて

――本日はよろしくお願い致します。髙谷さんは2012年12月、阪神調剤薬局に中途でご入社されたとのことですが、髙谷さんのこれまでのキャリアと、阪神調剤薬局に転職をされた決め手ついて教えていただけますか。

髙谷 朋広(たかたに ともひろ)
阪神調剤薬局京都南店 店長・管理薬剤師

私は学生のころから「患者さまにとって最も身近で頼られる医療人になる」という信念を持っていました。患者さま一人ひとりに十分な診察の時間を割くことができない場合が多い医師にかわって患者さまとじっくりとコミュニケーションをとり、患者さまの治療の質を高め、個人対個人で信頼関係を築きあげられる薬剤師になりたいと考えていました。そのため、私は接遇をしっかりと身につけられ、なおかつ多様な患者さまと直接向き合って仕事ができる環境に身を置こうと考え、調剤薬局チェーンに新卒で入社しました。

新卒で入社した調剤薬局チェーンに13年近く在籍して、現場の薬剤師として仕事を続けてきましたが、ご縁があって2012年の12月に阪神調剤薬局に中途で入社することになりました。転職の最大の決め手となったのは、阪神調剤薬局の「人とのつながりを大切にする」という理念と、その理念に基づいて働く薬剤師の姿が、自分の医療人としての信念と非常に合致していたことです。阪神調剤薬局ならではの手厚い接遇により、患者さまと薬剤師が個人対個人で信頼関係を築いています。その信頼関係を財産にして、患者さまに選ばれる「街のかかりつけ薬局」を目指す阪神調剤薬局は、まさしく私が理想とする薬局と薬剤師のあり方だと感じました。

また、阪神調剤薬局は現場を非常に大切にしているのも好印象でした。現場の改善提案を推奨する風通しの良い会社の風土があり、現場の従業員からマネージャーに集められた現場の改善提案を社長が聞きとるためのミーティングも定期的に行われていることも選考の途中で知りました。私は13年間ずっと、現場の薬剤師として直接患者さまと接する環境で働くことにこだわりを持っていましたから、阪神調剤薬局でならこれまで以上に現場の薬剤師としての自分の能力を高められるし、現場の薬剤師としてより良い薬局づくりにも力を尽くしながら「患者さまにとって最も身近で頼られる医療人になる」という自分の理想に近づけるのではないかと考え、入社を決めました。

――現場の薬剤師として、患者さまと直接関わりあう仕事にこだわりをお持ちということでしたが、今後の阪神調剤薬局でのキャリアについてもそれは変わりありませんか。

はい。入社する際には、前職と同様に現場での仕事を続けて、多くの患者さまとの接点を持たせてもらいたいという希望は伝えていますし、会社もそれを尊重してくれています。もちろん、マネージャーを目指すキャリアに移ることも可能ですが、これからも現場の薬剤師として仕事を続けていきたいと考えています。ゆくゆくは在宅の仕事にもチャレンジしていきたいとは考えていますが、あくまで現場の薬剤師としてのキャリアを続けるという方針には変わりはありません。

厚い接遇の先にある薬剤師と患者さまとの強い信頼関係

――阪神調剤薬局では接遇を重視し、患者さまと薬剤師のコミュニケーションの時間を多くとっているため、薬剤師ひとりあたりの処方せん取扱枚数が少ないという社長のお話がありました。髙谷さんの実感として、阪神調剤薬局の薬剤師の接遇はどのようなものでしょうか。

薬剤師一人が一日に応需する処方せん枚数は、日によって多少のばらつきはあるものの、およそ20枚程度になっていると思います。接遇の重視は会社がただ単にスローガンとして掲げているだけというわけでは決してなく、実際に現場の薬剤師が患者さま一人ひとりに非常に丁寧に接遇しているという実感があります。薬剤師自らが患者さまのもとへ行って服薬指導を行うことは、阪神調剤ならではの真心こもった接遇の具体例だと思います。患者さまをカウンター越しに呼んで服薬指導するのとは、物理的にも心理的にも距離感が違います。患者さまの立場で考えてみると、薬剤師に呼ばれて薬を取りにカウンターに行くよりも、薬剤師が自分の方に近づいてじっくりと時間をかけて薬の説明をしてくれる方が、ほかの誰でもない自分ひとりのことを薬剤師がしっかりと考えてくれているのだと実感できると思います。また、足腰が悪かったり、体力的な問題により、カウンターで立ったまま服薬指導を受けることが困難なご高齢の患者さまにとってみれば、待合スペースで座ったまま薬の説明が受けられる薬局というのは、薬局を利用する際に体への負担を心配しなくてもよいというメリットがあります。

阪神調剤薬局の接遇は、数ある薬局のなかから患者さまに選ばれる決め手となっているのはもちろんですが、なによりも、患者さまが薬局いらっしゃったときより、少しでも体と心を元気にして薬局を後にしてもらいたいという、阪神調剤薬局の「医療」提供者としての思いが込められていると思います。

――薬剤師と患者さまの距離が近く、時間も長くとれるという阪神調剤薬局の接遇のやり方だからこそできたことは何かありますか。

患者さまとのコミュニケーションの時間は長くありますので、患者さまの隣で服薬指導をするほかにも、日常生活やご健康のことなどについて、ざっくばらんにお話したりすることがあります。たとえば血圧に関することだったりダイエットのことだったり、ときには患者さまのご健康や薬とは全く関係ないことであったりします。そのときの話題は必ずしも患者さまの服薬指導には直接関係することはないかもしれませんが、こうしたやりとりを積み重ねていくことで、患者さまとの信頼関係が日に日に強まっていきます。実際に、こうした何気ない日々のやり取りから積み重ねられた患者さまとの信頼関係が、患者さまの治療にも役に立った事例があります。

――それはどのようなことだったのでしょうか。

定期的に薬局をご利用いただいていたある患者さまがいらっしゃったのですが、その方は何気ない雑談には応じてくれていましたが、服薬指導になるとどうも様子が変わってしまうようでした。お薬のことで何かお困りのことがあるのかなと思い、詳しくお聞きしてみると、どうやら処方されたお薬を飲まずにたくさん余らせてしまっているとのことでした。そのことをかかりつけ医にも言い出せず、薬局でもなかなか言い出せず、往診するたびにどんどん薬を貯め込んでしまったのだそうです。その患者さまには、ご自宅にお持ちのお薬も持ってきていただき、医師にも相談して処方する薬の量を調整してもらうことができました。治療を続けていく上でお困りのことをご自身からうまく切り出して相談するのが苦手な患者さまはこの患者さまに限らずいらっしゃいます。患者さまの傍まで薬剤師自らが近づいていき、親身なコミュニケーションを続け、気の置けない会話ができるほどの間柄になっていたからこそ、患者さまのわずかな表情や態度の変化にも気付くことができたのだと思います。

ほかにはこんな患者さまもいらっしゃいました。その患者さまは癌の闘病中だったのですが、先生から処方された薬を飲むことを拒否していらっしゃいました。「どうせ薬を飲んだって悪くなるねんから、飲まんとやっていくわ」と医師に対しても仰っているご様子でした。私たち薬剤師の仕事は処方せん通りに薬をお渡しすることではなく、患者さまにきちんと薬を飲んで頂き、病気を治療してもらうことですから、患者さまがお薬を飲まない状態のままにしておくわけにはまいりません。時間をかけて患者さまと対話し、お薬を飲んでいただけるように努めました。どうしてその薬をお飲みになりたくないのか、その薬を飲むにあたって不安に思われていることは何か、患者さまが心の奥底で抱えている薬や病気に対する不安に、精一杯お応えし、それらを解消できるように尽くしました。じっくり時間をかけてご相談させていただいた結果「じゃあ君を信頼して飲んでみるわ」と服薬を再開していただけました。患者さまがどういうお気持ちで病気と向き合っているのかを真剣に考え、一緒に治療に取り組んでいくという気持ちを持って接することの大切さを、その患者さまから教えられたようでした。薬の服用を渋る患者さまに対して「絶対に薬を飲んでください! 約束しましたからね!」と患者さまのお気持ちも考えずに医療提供者側の都合を強引に押し付けるのではなく、患者さまご本人が病気と向き合い、治療していこうという前向きな意思を持っていただくように支えることが、薬剤師の大切な役割であると思います。

――親身な接遇によって患者さまのより深いところにあるお気持ちまで知ることができたのですね。とても感銘を受けました。髙谷さんは今後も現場の薬剤師としてのキャリアを継続していきたいとのことでしたが、活躍の幅を広げるために取り組まれていることは何かありますか。

認定実務実習指導薬剤師の資格を取得するための講座を受講しています。この資格を持っていれば、薬学生を実務研修先として受け入れることができます。そうすれば、先ほどお話したような、ただ薬をお渡しするだけではない薬剤師の仕事の広がりを知ってもらう機会を多くの学生さんに提供することができますし、自分自身も後に続く薬剤師を指導していく機会に恵まれ、現場の指導者としてのさらなる成長が図れると考えています。

阪神調剤薬局に合った薬剤師・ともに働きたい薬剤師

――どういう薬剤師が、阪神調剤薬局で働くのに合っていると思いますか。また、髙谷さんが一緒に働きたいと思う薬剤師さんはどのような方でしょうか。

薬の知識や接遇のスキルは入社した後からの研修で十分身につけられることですから、それらよりむしろ、誰かとコミュニケーションをとることが嫌いではないことの方が大事です。人との丁寧な対話の積み重ねのなかで仕事をしたいと考える方には、阪神調剤薬局で働くのは合っていると思います。 私が個人的に一緒に働きたいと考える薬剤師も、意思疎通がしっかりとできる方です。いま自分のできること、できないこと、それぞれをはっきりと自分で意識し、周囲の仲間に伝えられること。それができれば、自分の成長のための課題が見えやすいと思いますし、仲間とも助け合って効率的に仕事をすることができます。