薬学生の頃は「薬剤師＝医薬品の専門家」というイメージをもっており、医薬品の知識が豊富で、正確な処方監査ができることが大切だと思っていました。しかし、働いているうちに薬剤師の業務領域や活躍の幅はもっと広いのではないかと考えるようになりました。

そんな中、アメリカの医療業界をゆるがしたアマゾンによるオンライン薬局Pillpackの買収が起こり、「通販で医薬品を購入する」ことに急速に関心が集まったのです。私もこのニュースに衝撃を受けて、「通販の領域でも活躍できる薬剤師になりたい！」と思い、転職を決意しました。

対面でも通販でも、お客さまに対して第一類医薬品の購入が適正かの確認と安心・安全にご使用いただくための説明をする点は変わりません。しかし、通販の場合は電話やメールでのやり取りになるため、表情を読み取れないし伝えられないという点は大きな違いでした。だからこそ、「専門的な言葉を使わない」「柔らかい口調で話す」など、一つひとつは当たり前のことでも意識的に取り組むことを心がけました。

また、通販では全国のお客さまが医薬品を購入されます。そのため、北海道と沖縄県では気候も違えば、お客さまのよくある悩みも異なります。職場がある千葉県の常識に引っ張られないように、真摯にお客さまのお悩みを聞く大切さを痛感しました。

キャリアの推移だけ見ると、そうかもしれません。しかし、私は入社当初からキャリアプランを練っていたわけではないので、自分の「やりたい！」という気持ちにしたがって努力した結果という感覚です。そして、努力がキャリアアップにつながったのは、ビックカメラのチャレンジ精神を歓迎する社風によるものだと言えるでしょう。