業界研究の目的と方法
なぜ業界研究が必要か
業界研究とは、市場動向から職種、業務内容、働き方、キャリアパスまで、トータルで理解すること。 皆さんの中には「調剤薬局や病院は実務実習したから、研究しなくても分かっている」と思う方がいるかもしれませんが、それは大間違い。 実務を学ぶ実習と、業界研究はまったく異なるものなのです。
業界研究の際に重要なのは、すべての業界について「知ること」です。
例えば「病院」志望だとしても、他の業界を知ったうえで就職活動をするのと、知らないままするのとでは、就職後の満足度に大きな差が生まれます。
ですから、「病院」や「調剤薬局」、「ドラッグストア」「製薬会社」「治験(CRO/SMO)」など、あらゆる業界について、きちんと理解することが大切です。
そのうえで、「自分は何をしたいから」「どの業界で働きたいのか」を明確にすることが、後悔しない就職活動のポイント。
自分がその業界で働く姿を具体的にイメージできれば、志望動機も明確になるはずです。
おさえておきたい業界研究4つのポイント
1.市場動向
自分が興味を持っている業界の市場規模、現在そして将来の動向を知ることは業界研究の第一。
その業界で長く働けるかどうか、判断材料の一つになるでしょう。
2.職種と業務内容
その業界に所属する業種、各業種の業務内容は、できるだけ具体的に調べましょう。
就職後、毎日の「仕事」となりますから、志望動機にも直結するポイントです。
3.キャリアパス
3年後、5年後、10年後、その業界でどのようなキャリアステップを踏めるのか、チェックしましょう。
企業によっても異なりますが、業界ごとの特色を知っておくことは大切です。
4.働き方
全国転勤の有無や休暇の取り方など、これも「3.キャリアパス」と同様、企業によって詳細は異なりますが、業界ごとの傾向を知っておくと、企業研究もスムーズです。
業界研究の方法
それぞれの業界について効率よく情報収集するなら、薬局や医療業界の専門紙をはじめ、新聞、「薬キャリ1st」のような薬学生の就職専門サイトなどをチェックするのがおすすめ。
業界が決まったら、その業界を代表するような企業のホームページを確認してみましょう。
より具体的な業務内容やキャリアパス、働き方を知ることができます。
薬キャリ1st編集部おすすめ! 業界研究の方法
行政
最新の統計調査や法律の改正情報など、業界動向の基本データが掲載されています。
「厚生労働省」
新聞・専門誌・書籍
最新の業界動向やニュースをチェックできます。
「薬事日報 薬学生版」
→薬事行政、経済、学術の報道、解説、統計、評論など薬剤師・薬学生が知るべき情報を網羅。
「PHARMACY NEWSBREAK」
→調剤薬局・薬剤師に関わるニュースなどを掲載。WEB版(有料)なら、最新ニュースのメール配信もあり。
「会社四季報」(東洋経済新報)
→会社の業績予想を中心に、所在地や財務情報や株主など、会社を知るうえで欠かせない重要な情報をコンパクトにまとめたハンドブック。
「よくわかる医薬業界」(日本実業出版)
→薬学生が知っておくべき医薬品業界の基礎知識から業界を取り巻く最新情報までまとめられた1冊!
薬剤師の情報サイト
薬学生が就職活動に必要な情報を効率よく収集できます。
「薬キャリ1st」
→薬学生に特化した就職活動のお役立ち情報が満載!
業界大手の病院や企業のホームページ
各企業の取り組みやキャリアプランなどが紹介されています。また、IR情報がある企業ならば、ぜひ決算報告書もチェックしましょう。業界動向も知ることができます。
OB/OG訪問
実際に働いている先輩薬剤師の「生の声」も参考に。ただ、働き方やキャリアプランなどは人それぞれなので、あくまで「先輩の事例」であることを忘れずに。
合同説明会
「薬キャリ就職会議」をはじめ、就職支援会社が開催する合同説明会なら、複数社の担当者から話を聞けます。
インターンシップ
実際に企業で働くインターンシップ。他大学の学生と情報交換できるのもメリット。
「インターンシップとは」