自分に合った職場の選び方 ドラッグストア編
薬学生の就職先として近年存在感を増している「ドラッグストア」。ここでは「仕事内容」「スキルアップ」「働き方」のテーマ別にして、ドラッグストアの選び方をご紹介します。
ドラッグストアを選ぶ際は、調剤併設の有無、キャリアパス、店舗の展開エリアなどをチェックしましょう。
仕事内容で選ぶ
◆医療用医薬品とOTC医薬品を両方取り扱いたい!
- 調剤併設型ドラッグストア
近年、ドラッグストア業界では調剤併設型の店舗が増えています。調剤併設型の最大のメリットはOTC医薬品だけでなく調剤経験も積めます。
調剤担当とOTC担当で住み分けしていたり、兼任したりと企業ごとに受け持つ業務範囲は異なるため、事前の確認は必須です。
◆健康相談で顧客の健康管理・維持に貢献したい!
- カウンセリング業務に注力しているドラッグストア
ドラッグストア薬剤師の主な業務は健康相談。顧客にカウンセリングしたうえで、OTC医薬品やサプリメントの紹介、生活指導、受診勧告など適切な対応をします。
「病気の人を元気にする」だけでなく、「病気にならないよう健康を維持する」ために知識を生かせるのは、ドラッグストア薬剤師のやりがいのひとつです。カウンセリングに積極的なドラッグストアであれば、顧客の健康に深く関わる仕事ができるといえるでしょう。
スキルアップで選ぶ
◆OTC医薬品だけでなく、調剤スキルの専門性も高めたい!
- 調剤薬局事業が充実している調剤併設型ドラッグストア
前述のように調剤併設型ドラッグストアでは薬局勤務の薬剤師と同じように、調剤業務に携わります。しかし、調剤事業にどれだけ注力しているかは企業ごとにさまざま。
「在宅医療や24時間対応の実施」「研修認定薬剤師などの資格取得サポート」など、自分が求める職場に求める範囲を明確にしたうえで、採用担当者に聞いてみましょう。
◆社内異動で幅広いスキルを身につけたい!
- 本社業種へ異動できるドラッグストア
- プライベートブランドの企画・開発職に異動できるドラッグストア
ドラッグストアは、調剤薬局や病院に比べてキャリアパスが幅広いのが特徴です。店長やエリアマネジャーといった王道のキャリアアップのほか、「人事」「採用」「商品管理」などの本社勤務、プライベートブランドの「企画・開発職」などへの異動が認められている企業もあります。
働き方で選ぶ
◆生まれ育った地域で医療に貢献したい!
- 特定の地域のみで展開しているドラッグストア
- 「地域限定社員」制度があるドラッグストア
ドラッグストアで正社員として働く場合、基本的に店舗異動は避けられません。地域を限定して働きたいならば、その周辺地域でのみ展開しているドラッグストアを選びましょう。
全国展開する大手チェーンの場合、年収や昇進に制限がかかる代わりに勤務エリアを指定できる「地域限定社員」制度を採用する企業が増えています。
エリアの分け方や待遇は企業ごとに異なるので、事前にしっかり確認してください。
◆高年収で働きたい!
- 昇給・昇格制度について明示されているドラッグストア
- 「全国ラウンダー」のモデルケースがあるドラッグストア
ドラッグストアは薬局や病院に比べてキャリアパスが幅広いため、役職によって年収レンジもさまざまです。自分が目指したいポジションの年収と昇格条件が明確なドラッグストアを選びましょう。
なお、複数店舗での勤務や転居に抵抗がなく、早期に高年収を叶えたいという人は「全国ラウンダー」として働けるドラッグストアを選ぶのも一手。
全国を飛び回るため働き方はハードですが、高年収を叶えやすい働き方のひとつです。
*ラウンダー…複数の店舗を回る薬剤師のこと