特にありませんでした。というのも、私の目標は学生時代から一貫して「かっこいい大人になりたい」だからです。「かっこいい大人」をもう少し具体的に言うならば「頼りがいのある人」でしょうか。なので、頼りにしてくださる人が患者さんでも学生でもやりがいは変わらないという考えでした。とはいえ、学費を払ってくれた両親のためにも、国家試験には合格し薬剤師資格を取得しました。

私は学習塾に就職すればすぐに講師職として働けると考えていたのですが、実際は新入社員の仕事はチラシ配りや電話対応などの営業や事務が主な業務でした。どうしても講師になりたかったので相談したところ、「非常勤講師になれば授業ができる」と言われたので入社した年に非常勤に雇用形態を切り替えました。そうすると、学生が学校に通っている時間は仕事がないので、何もしないのはもったいない。ならば薬剤師資格を生かして働こうと思い近くの調剤併設型ドラッグストアに非常勤で就職しました。

いくつか要因はありますが、「学生の気持ちをわかっている人に新卒採用を任せたい」と講師としてのキャリアを評価していただき、採用責任者への就任を相談されたことは大きな動機づけになりました。

店舗に出たり新卒薬剤師採用担当を任されたり、船橋商品センター店異動後は管理薬剤師をしたりと幅広く担当しました。なかでも力を入れた取り組みを挙げるならば、船橋商品センター店時代の通販サイトに関する業務改善です。

当時は医薬品の通信販売は黎明期で、通販サイトのシステムが完成して間もない時期でした。正直、立ち上げメンバーは一息つきたいタイミングだったと思います。しかし、ここで受け身にならず常に改善を図る「攻めの姿勢」を示したかったので、サイトから得られるさまざまなデータを収集・分析し、より良いサイトづくりを目指しました。こうした取り組みにチームがついてきてくれたのは、ビックカメラの「まずはやってみよう！」というチャレンジに前向きな組織風土のおかげだと思っています。

はい、特に組織改革に携われるポジションに就いたことで、より多くの店舗、ひいては多くのお客さまに価値を提供できるようになり、やりがいを感じています。これもビックカメラがチャレンジを歓迎する組織だからこそ、ここまで業務範囲を広げられているのだと思います。

私自身は少し異色のキャリアを歩んできましたが、新卒の方にご紹介したいのがビックカメラの「チャレンジ制度」という仕組みです。これは、欠員や新規立ち上げで生まれたポストを公募する制度で、薬剤師を含め全正社員は職場や上司に内密のまま人事部と連絡をとって他部署へ異動できるチャンスがあります。内密に進む理由は、職場のしがらみにとらわれず一人ひとりの「チャレンジしたい」という気持ちを尊重したいという配慮です。もちろん、異動には審査がありスキルや実績は必要ですが、チャレンジしたいという意欲とそれを叶える努力をしている人材には応えてくれる会社です。