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株式会社杏林堂薬局 管理薬剤師 高田さん

患者から一番近い薬剤師として地域に貢献

コミュニケーション能力とチャレンジ精神を兼ね備えた薬剤師が
杏林堂のビジョンを実現するための推進力となる

めざす薬剤師像は「患者にとって身近な存在」。それを叶えられるのが杏林堂だった

――高田さんは2007年に新卒で杏林堂に入社されたそうですね。ドラッグストアや薬局、病院など多くの就職先の中から、杏林堂を選ばれた理由を教えてください。

高田智さん(たかだ さとし)
杏林堂 冨塚店
管理薬剤師

静岡県浜松市で生まれ育った私は、子どもの頃から買い物に行くといえば「杏林堂」。自分にとって杏林堂は生活の一部で、近所にあるのが当り前でした。薬剤師を志したのも、杏林堂で白衣を着た薬剤師の姿に「かっこいいなぁ」と憧れていたからなのです。
ですから、就職先を決める際、「杏林堂」が真っ先に候補に挙がったのも自然な流れでした。もちろん、他のドラッグストアや製薬企業でのMR職なども検討しました。しかし、「患者さまにとって一番身近な薬剤師とは」と考えた時、ドラッグストア、それも杏林堂の薬剤師が思い浮かんだのです。ドラッグストアは、病院や薬局に比べて気軽に利用しやすいことに加え、私にとって杏林堂の薬剤師は「病気や薬で分からないことがある時にすぐ相談できる相手」という存在でした。私がめざす薬剤師像は、患者さまにとって「特別な」存在ではなく「身近な」存在。そんな薬剤師として働く自分の姿が鮮明にイメージできたので、杏林堂に入社を決めたのです。

――入社当初のキャリアプランについて教えてください。また、総合管理職から薬局管理職へコースを変更された理由は何でしょうか。

当時はやってみたいことが多く、薬剤師の職能を生かしながら店舗運営や人材管理についても学びたいと思い、総合管理職コースを選びました。
最初の配属先は、浜松市西区にある「志都呂店」。オープンしたばかりの店舗で調剤薬局もそれほど忙しくなく、処方せん数は1日10~20枚でした。しかし、徐々に処方せん数が増え、1日50枚を超えるようになった頃から薬剤師業務と店舗運営との両立が難しくなっていったのです。なにより、薬剤師の職能を最大限に生かすのであれば、調剤業務とOTC医薬品の販売に専念した方がよいのでは、と考えるようになりました。
そこで入社3年目に総合管理職コースから薬局管理職コースにキャリアプランを変更。現在勤める冨塚店に異動になりました。

1薬局あたり約2500品目もの医薬品を常備する杏林堂。豊富な医薬品知識を習得できるのも魅力

キャリアコースを変更したことで、患者さまに関わる時間はぐんと増えました。以前はドラッグストアの品出しやレジ打ちの業務に一定時間を費やしていましたが、今はそれがなくなり、服薬指導やOTC医薬品の案内、健康相談といった患者さまと直接関わる仕事に十分時間を割けるので、非常にやりがいがありますね。一方、仕事内容は変わっても「地域貢献をモットーに仕事に臨む」という姿勢は入社以来変わっていません。
弊社で薬剤師業務に携わることの面白みは、豊富な医薬品知識を習得できることと、多様な処方せんを扱えること。杏林堂はほとんどが面薬局のため、多くの医療機関の処方せんに対応できるように1薬局あたり平均2500品目もの医療用医薬品を揃えています。さらに、さまざまな医師の処方意図に触れて蓄積した経験を、新たな患者さまの服薬指導に生かすことができる。薬剤師としてのスキルアップには申し分のない環境だと感じています。

「薬局業務」と「実務実習サポート」の2方向から地域の人々の健康づくりに寄与

――御社のビジョン「地域医療への貢献」を実現するために、高田さんが取り組んでいることはありますか。

ドラッグストアの売り場とは別に、調剤室でも十数品のアイテムを陳列して服薬指導の際、一緒に案内しています。例えば、下痢や発熱の症状がある患者さまには、「脱水状態になりやすいので、効率よく水分とミネラルを摂取できるドリンクの方がいいですよ」と、経口補水液の「OS-1」(大塚製薬)を紹介するといった具合です。処方せん通りに調剤して薬を渡すだけでなく患者さまにとって有益なプラスワンのアドバイスをすることが、患者さまの健康をサポートすることであり、ひいては地域医療への貢献につながるのだと確信しています。

また、薬学生の実務実習受け入れも「地域医療への貢献」の一つと捉えています。2年前に認定実務実習指導薬剤師の資格を取得し、昨年、初めて学生の実務実習を受け入れました。その際に心がけたのは、なるべく薬局の日常業務を体験してもらうこと。繁忙時、業務に不慣れな学生を現場に立たせることは、正直、薬剤師の負担になります。それでも、年々複雑化している処方せんの見方や、OTC医薬品の提案の仕方など、実際の仕事を経験してもらうことが実務実習の意義だと考えています。そして、その学生が晴れて薬剤師になり、ここ静岡で活躍してくれれば、地域医療への貢献になると思うのです。

――高田さんがドラッグストア薬剤師としてやりがいを感じるのはどんな瞬間ですか。

OTC医薬品の案内をしたお客さまが後日に再来店され、「あなたのおかげで楽になった」とお礼を言われる時ですね。もちろん、処方せん調剤でも感謝をされる機会は多いのですが、医師の見立てに基づいた処方せん調剤よりも、自分が患者さまの症状をうかがい、自分が判断して紹介したOTC医薬品の方が、お礼を言われた時の達成感は大きいですね。

――今後のキャリアプランについて教えてください。

薬局管理職コースは、店舗の管理薬剤師からエリアマネジャーなどを経て調剤営業本部長までのキャリアパスがあります。しかし、私はデスクで事業方針を考えたりするよりも、現場でお客さまと接している方がやりがいを感じるタイプ。ですから、薬局の実務に携わって店舗業務のプロフェッショナルをめざしつつ、人材教育や後進育成のスキルも磨いていきたいと思っています。
それから、薬学生の実務実習のサポートにも力を入れる考えです。未来の薬剤師をサポートし後進を育てるというアプローチで、地域医療に貢献したいですね。

患者さまのニーズを汲み、新しいことに挑戦する薬剤師が企業の機動力

――杏林堂の管理薬剤師として、高田さんが一緒に働きたいと思う薬剤師はどのような人でしょうか。

店内には血圧や脳年齢を計測する「健康チェックコーナー」を設置。セルフメディケーションをPRする

「コミュニケーション能力」と「チャレンジ精神」を備えた人です。
まず、「コミュニケーション能力」は、ドラッグストア薬剤師にとって最重要スキルだと認識しています。処方せんに基づいて行なう調剤業務はもちろん、患者さまの症状をヒアリングして商品を提案するOTC医薬品の販売でも、コミュニケーション能力が患者さまの満足度に大きく影響するためです。服薬指導を含めた接客は患者さまが何を感じているのか、何を求めているのか、表情や声のトーンから読み取る力、つまりコミュニケーション能力がモノを言います。かかりつけ薬剤師として患者さまの信頼を得る、という点からもコミュニケーション能力は重視しています。
もう一つ、「チャレンジ精神」は、杏林堂の企業姿勢として、つねに社員には挑戦を求めているからです。企業方針の「一勝九敗」という言葉が示す通り、私たちは成功することよりも、チャレンジすることに価値を置いています。ただし、「チャレンジ」といっても会社の事業を変えるような「大きな」ことでなくていいのです。一緒に働く仲間や患者さまのためになることなら、どんな「小さな」ことでもいい。私は入社以来、上司に対して大小さまざまな「挑戦」を試み、自分の意見が採用されることでモチベーションアップにもなってきました。ですから私も、スタッフの意見やアイデアはできるだけ採用するように心がけています。
弊社は、業務のマニュアルがほとんどありません。マニュアルがあることで、仕事の幅をかえって狭めてしまう危険があるからです。そしてマニュアルがないからこそ、従業員一人ひとりが自分で仕事を作り出し、チャレンジすることが求められるのです。

一般的なドラッグストアでは、薬剤師も品出しやレジ打ちといった業務をしなければいけませんが、杏林堂は個人のキャリアプランに合わせて3つのコースを用意しており、薬剤師業務に専念したいという人のニーズにも応える体制が整っています。私も薬局管理職コースに変更したことで、薬剤師の職能を十分に発揮して日々の業務にあたれることに充実感を覚えています。また、店舗には管理栄養士が常駐しており、ともに患者さまの健康相談を行なうこともあるため、幅広い情報を得ることが可能。
挑戦できる環境で薬剤師としてワンランクアップしたい、地域医療に貢献したい、という方にはぴったりの職場だと思います。

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