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薬剤師の転職実態調査-vol7. 他職種とのコミュニケーション編

薬剤師の皆さんに仕事や転職についてどのように感じているのかを、エムスリーキャリアがリサーチする独自企画。「年収」「人間関係」「仕事内容」「キャリアアップ」などさまざまな角度から、薬剤師の転職・仕事に関する意向をご紹介します。今回のテーマは「他職種とのコミュニケーション」について。地域包括ケアシステムでは、医療機関・介護施設と連携して地域住民の暮らしを支えることが求められており、薬剤師も他職種とコミュニケーションを取る機会が増えています。しかし、他職種とのコミュニケーションは相互理解が進んでいないと、認識の食い違いが起こりやすいもの。薬剤師はどの職種とのコミュニケーションを苦手としていて、また、円滑にコミュニケーションを取るためにどのような工夫をしているのでしょうか。

薬剤師の転職実態調査Vol.7 他職種とのコミュニケーション編

コミュニケーションを取りづらい職種は医師・看護師が6割

図1:他職種にコミュニケーションが取りづらい人がいますか?

図2:コミュニケーションを取りづらい他職種

「他職種にコミュニケーションが取りづらい人がいる」と回答した薬剤師は64.1%。半数以上の薬剤師には、話しかけづらい他職種がいるようです。

具体的には、医師、看護師の2職種で60%を超えており、その後ソーシャルワーカーが続きます。勤務先別に見てみると、病院薬剤師は薬剤助手などの「その他スタッフ」、調剤・ドラッグストア薬剤師は「医療事務」の割合がやや高かったものの、勤務先による苦手な職種の差異は少ないようです。

図3:コミュニケーションを取りづらい理由

図4:円滑にコミュニケーションをとるために、気をつけていることは何ですか?

次に、他職種とのコミュニケーションが取りづらい理由を見てみましょう。
医師に対しては「職位に差があるから」が過半数。看護師・ソーシャルワーカーに対しては「時間を確保できないから」が大きな割合を占めています。医療事務に対しては、ほかの職種に比べて「性格が合わないから」の割合が大きいのが特徴です。

ではコミュニケーションを取りづらい職種に対して、薬剤師はどのような点に気をつけているのでしょうか。
医師、看護師、ソーシャルワーカーについては、「相手のスケジュールを把握して、余裕がある時間に連絡をとる」「ミーティングや相談の頻度を増やし、会話するのが当たり前の関係を築く」の順に回答が多い結果になりました。

誰であれ忙しい時間に連絡されたくないのは当然ですが、疑義照会などすぐに連絡が必要なケースも多々あります。そんな時は、「できるだけお手間をかけないようにしたい」という姿勢を示すだけでも相手の心象は変わるという意見が目立ちました。そのうえで、日ごろからミーティングや相談など接点を増やし、会話するハードルを下げることも円滑なコミュニケーションを取るために有効なようです。

「性格が合わない」ことがコミュニケーションを取りづらい要因である医療事務に対しては、「仲良くなるため、意図的に雑談をする」など、個人的に仲良くなることで相互理解を進める薬剤師が多いようです。

では、次に各職種とのコミュニケーションで困ったこと、円滑にコミュニケーションを取るために意識していることについて、もう少し掘り下げてみてみましょう。

医師:疑義照会の「鑑査の質」を高める

医師とのコミュニケーションで困ったこと

医薬品の添付文書に禁忌と掲載されていない限り、疑義照会しても聞く耳をもってもらえません。無言で電話を切られることもあります。(調剤薬局薬剤師)

医師に直通で電話をできないため、直接話をすれば3分で終わることでも、1時間以上かかってしまうことがある。(調剤薬局薬剤師)

処方上の疑問があっても多忙を理由に後回しにされたり、感情的な態度をとられたりすることがあります。(病院薬剤師)

円滑にコミュニケーションを取るために意識していること

忙しい時間の連絡は避ける。疑義照会をするときは「お忙しいところ失礼します、ご教示ください」と、とにかく下手に出る。(調剤薬局薬剤師)

カンファレンスに積極的に参加して、発言することが大切だと思います。顔を覚えてもらってからは、以前より早く対応してもらえるようになりました(病院薬剤師)

勤務先に関わらずコミュニケーションを取りづらい職種1位の医師。
医師の機嫌を損ねないように、話し方・伝え方に気を遣うという意見が目立ちました。

また、タイミングが悪いとなかなか返答をもらえないというケースも多く、スケジュール把握に苦心している薬剤師も多いようです。

こうした伝え方やスケジュール把握も大切ですが、これらに加えて疑義照会する薬剤師が「鑑査の質を高める」ことも、医師との相互理解を進めるうえで重要と言えそうです。
m3.comによる「処方箋に検査値・病名の記載を原則義務化すべきか」に関するアンケート調査で際は、45.0%の医師が賛成と回答、一方で薬剤師の賛成は12.1%にとどまりました(詳しくは医療維新シリーズ「医師・薬剤師に聞く『医薬分業』の未来」◆Vol.9ー1をご覧ください)。
臨床検査値に限らず患者情報を把握したうえで疑義照会することで、医師の信頼を獲得できるのではないでしょうか。

看護師:会話の機会を自分でつくる

看護師とのコミュニケーションで困ったこと

忙しくて、話を聞いてもらえないことが多いです。(調剤薬局薬剤師)

中止薬の確認を医師に問い合わせてカルテに記載。看護師にも伝達したにもかかわらず、看護師間で申し送りがなかったため混乱を招いた。(病院薬剤師)

円滑にコミュニケーションを取るために意識していること

在宅医療メンバーでの食事会の開催(調剤薬局薬剤師)

迷惑にならないように気をつけつつ、日頃から積極的に声をかけて話しやすい関係をつくっています。(病院薬剤師)

看護師は入院患者について、病態だけでなく、性格や嗜好も把握していることが多いです。病院薬剤師にとって、看護師との情報共有は適切に服薬管理をするうえで欠かせません。とはいえ、医師と同様に看護師も多忙なため、密に情報共有する時間を設けることが難しいという意見も。病棟でのちょっとした時間など、自分の足を使って会話のきっかけをつくる努力も大事なようです。

「ときどき入院、ほぼ在宅」という言葉の通り、在宅医療が促進されているいま、調剤薬局薬剤師にとっても看護師との連携は重要度を増しています。厚生労働省の調査によれば、退院時に退院支援看護師や病院薬剤師などと情報を共有している調剤薬局の割合は23.8%。退院時の薬局と病院の連携はまだ進んでいないのが現状です。

<出典>「かかりつけ薬剤師・薬局機能調査・検討事業」かかりつけ薬剤師・薬局に関する調査報告書

ソーシャルワーカー:お互いの職域を理解する

ソーシャルワーカーとのコミュニケーションで困ったこと

専門用語が通じないことがままあり、話が噛み合わないことも多いです。(調剤)

自立支援のゴール設定に対して、一方的に決めつけた態度をとられる。(病院薬剤師)

円滑にコミュニケーションを取るために意識していること

調剤薬局や薬剤師の業務内容について理解していない方が多い印象です。薬剤師は患者さんのどんな情報が知りたいかについてお伝えするところから始めています。(調剤薬局薬剤師)

ミーティングの時間を増やす。(病院薬剤師)

在宅医療の推進に伴い、病院薬剤師だけでなく調剤薬局薬剤師もソーシャルワーカーとコミュニケーションをとる機会が近年増えています。しかし、十分な連携体制が整っているとは言えないようです。特に接点が少ない調剤薬局薬剤師からは、共通認識を持てていないという意見が目立ちました。まずは話し合う頻度を増やしたり定期的に勉強会を開いたりといった、お互いの職域や求めている患者情報についてすり合わせる時間が必要なのかもしれません。

ソーシャルワーカーは業務上、患者の経済的・社会的・心理的な相談にのるため、患者の「暮らし」についての知見をもっています。
ソーシャルワーカーとの協働をすすめることで、薬剤情報の共有だけでなく、患者の普段の生活スタイルなどを踏まえたうえで、服薬管理ができるようになるはず。患者のためにも、これからの連携は重要と言えるでしょう。

医療事務:直接感謝を伝える

医療事務とのコミュニケーションで困ったこと

機嫌を損ねないように皆で気を遣っていますが、急に不機嫌になって入力業務に遅れが出ます。(ドラッグストア薬剤師)

話しかける薬剤師の好き嫌いで態度が大きく変わる。しかし、注意すると激怒して業務に影響が出る。(調剤薬局薬剤師)

円滑にコミュニケーションを取るために意識していること

あなたがいてよかった、あなたのおかげという雰囲気作りをしています。(調剤薬局薬剤師)

医療事務とのコミュニケーションが苦手という薬剤師は、業務上関わる機会が多い調剤薬局・ドラッグストア薬剤師に多いようです。

医療事務が担当するレセプトの作成や会計業務は、調剤薬局・ドラッグストアを運営していくうえで必要な業務ですが、職場に有資格者が多いなか、無資格な職種のため肩身が狭い思いをしている人もいることでしょう。
直接感謝の言葉を伝えたり、一緒にご飯を食べにいったりと「医療事務も欠かせないメンバーの一員」だということを分かりやすく伝えることが大切ではないでしょうか。

信頼される薬剤師になる近道は「かかりつけ化」

他職種とのコミュニケーションを取るうえで大切なのは、大きく分けて二つ。
「他職種の事情に配慮すること」と「信頼される薬剤師になること」です。

「他職種の事情に配慮すること」とは、これまで述べてきたように「多忙な時間を避けて連絡をとる」「定期的に情報共有の場を設ける」「日頃の感謝を伝える」などが挙げられます。

では、「信頼される薬剤師」とは、どんな薬剤師でしょうか。
地域包括ケアシステムの構築が進むなか、薬剤師が果たすべき役割とは一元的かつ適切な服薬管理と医療機関との連携。つまり「かかりつけ薬剤師」としてキャリアを伸ばしていくことが、信頼される薬剤師への一歩と言えそうです。

医師の章でも述べたように、患者情報を適切に把握している薬剤師は他職種からも信頼されるため、コミュニケーションも円滑に進むようになるはず。

それは地域患者のためになるのはもちろん、自分の薬剤師としての市場価値を高めることにもつながります。(詳しくは、「薬剤師の転職市場に異変!今後評価される市場価値とは」をご覧ください)。

かかりつけ薬剤師のやりがいや大変さについては、「薬剤師の転職実態調査-VOL4.かかりつけ薬剤師編」でアンケート調査を行っているので、この記事で合わせてお目通しください。

かかりつけ薬剤師としてすでに活躍されている方はこれまで以上に、そうでない方は他職種からも信頼される薬剤師を目指して、「かかりつけ薬剤師」としての働き方を一度検討してみてはいかがでしょうか。

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