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派遣薬剤師インタビュー - 派遣という働き方の魅力

薬剤師の職場は調剤薬局、病院、診療所、ドラッグストアなどさまざまです。働き方も正社員、契約社員、派遣社員、パートなどいろいろな形があります。できることなら自分に最も適した職場、働き方を選びたいもの。最近は派遣に興味を持つ方が増えていますが、実体がよくわからず不安を抱いている方も少なくないようです。藤田英子さんは病院と調剤薬局の正社員を経て、現在は派遣社員として大手調剤薬局に勤務されています。なぜ派遣という働き方を選んだのか、派遣のメリット・デメリットなどをうかがいました。

派遣薬剤師インタビュー ー 派遣という働き方の魅力とは

――現在、派遣社員として調剤薬局で働いていらっしゃるそうですが、これまでのキャリアを教えていただけますか。

藤田 大学卒業後、出身の和歌山県の中小規模の病院に入職し、病院薬剤師になりました。病院を選んだのは、憧れですね。専門職としてチーム医療にかかわって働ければカッコイイなと。病院勤務は忙しいけれども、やりがいがありました。ただ、中小規模の病院だったので、3年ほどして仕事がマンネリ化してきたと言いますか、病院での仕事はだいたいわかった気がして、別の場所で働いてみたいという気持ちが強くなりました。正直に言いますと、給料が安かったのも理由の一つです。

 そこで東京の大手調剤薬局に転職しました。給料はアップしましたが、想像以上に忙しかったですね。半年に1回くらいの頻度で異動があって自宅から遠くになったり、せっかく築いた人間関係を一からつくり直さなければならなかったりしたんです。そういう職場環境に疲れてしまい、再度転職しました。

――次はどこに入られたのですか。

藤田 全部で10店舗ほどの小規模チェーンの調剤薬局です。この薬局を選んだ一番の理由は、休みが多かったことです。週休3日制で、なおかつ給料は前職より少し増えました。しかも、年末年始、お盆、ゴールデンウィークなどもそれぞれ10日間ほど休みが取れるという恵まれた環境でした。ただ誤算だったのは、週40時間労働が基本なので、残業を含め1日12時間くらい働かなければならなかったことです。はじめのうちは1日の労働時間が多少長くても、休日が3日あったほうがいいなと思っていたのですが、だんだん疲れがたまり、辛くなってきた。それでまた転職を考えるようになり、派遣社員になりました。

――派遣社員を選んだのはなぜですか。

藤田 自由な働き方ができるというのが派遣を選んだ最大の理由です。実は大手調剤薬局で働いていた時に、派遣社員の方がいたんです。それまで派遣の存在を知らず、そういう働き方もあるんだなと少し興味を持って、いろいろ調べたり、話を聞いたりしていました。自分のがんばり次第で給料も増えるし、休みたい時に休めるということで、自分にピッタリの働き方だなと思いました。私は海外旅行が趣味で、アジアや欧州など年2~3回は行きたい。お金はほどほどあればよく、それよりも人生を楽しみたいなと。

 一般的には正社員だと10日間くらいの休みは年1回取るのがやっとという感じですし、有給もあってないようなもので使えない。最近の薬局は土日祝も営業しているところが多いですから休みが取りづらい。その点、派遣は休みも取りやすいし、ある程度自分のペースで働けます。職場が合わなければ契約更新をしなければよいという気楽さもあります。

――実際に派遣社員として働き始めたのはいつからですか。

藤田 2018年3月です。最初に登録した派遣会社はいまとは別の会社で、3カ月後に現在の派遣会社に変えました。派遣会社を変えた理由は、最初の会社は週30時間働かないと社会保険をかけてくれませんでしたが、いまの派遣会社は週20時間でもいいということ、また残業代も前の会社は15分単位でしたが、いまは1分単位でつけてくれるなど、待遇がよかったからです。

――派遣会社によって待遇はずいぶん違うものなのですね。

藤田 そうなんです。ですから派遣社員になろうと考えている人はそのへんをよく調べたほうがいいと思います。いまの職場には別の派遣会社から来ている人もいて、派遣同士で話をしますが、待遇は派遣会社によってさまざまですね。私は恵まれていると思います。

――現在の勤務先ではどういう仕事をされているのでしょうか。

藤田 大手調剤薬局の店舗で2018年8月から働いています。都内の地下鉄駅前のビルに入居していて、中には内科、小児科、皮膚科、耳鼻咽喉科など複数のクリニックが入っているクリニックモールのようなビルです。派遣会社の担当コンサルタントに「給料がよくて駅から近いお店」と希望して、紹介いただきました。担当コンサルタントの方が事業所といろいろ交渉していただいたようで、いいお店で満足しています。

 この店舗は広くて、スタッフの数も多い。ビル内のクリニックからたくさん処方せんがきます。投薬台が8台あり、マイクで患者さんを呼び出すほどで、8時間ひたすら投薬するという忙しさです。

 勤務は週4日で、1日8時間。残業はありません。休日は薬局が休みの日曜日と、残りはシフト制で、毎月10日までに自分の希望を伝えれば配慮してもらえます。その点はありがたいですね。

 休日が3日あるのは正直多すぎるのですが、3連休を取りやすいのがいい点です。週5日勤務だと、3連休を取ろうとすると、本来5日働くところを1日休むことになり、職場に迷惑がかからないかなど心理的に負担を感じます。

――先ほど派遣は気楽という話がありましたが、仕事のやりがいや充実感はいかがですか。

藤田 まじめに仕事をして、患者さんに喜ばれた時はうれしいですし、やりがいと感じます。いまの職場は地域密着型営業なので、よくいらっしゃる患者さんの顔などは覚えます。「お薬はきちんと飲めましたか?」とか「調子はいかがですか?」などお声がけもします。「助かったわ」とか「ありがとう」、「あなた、藤田さんね、覚えておくわ」と言っていただけると嬉しいですね。

 また、社員の方にも「仕事が早いね」とか、「ありがとう、助かるわ」などと評価していただけると、役に立ってよかったなと思います。

 私が心がけているのは、派遣社員として自分に何が求められているのか、必要とされているのかを常に考えて行動するということです。おそらくかゆいところに手が届くというか、手が回らないところをカバーしてほしいはずです。ですから、とにかく時間をもてあまさないように気をつけています。少しでも手が空いたら、「何かすることありますか?」と聞いて、言われたことを素早くやる。高い時給をいただいているわけですから、1分1秒でもムダにしたらいけないと思っています。そうして望まれたことに応えて、感謝していただければ、充実感を得られます。

――藤田さんには派遣という働き方が本当に合っているという印象を受けますが、派遣のデメリットをあげるとすれば何がありますか。

藤田 季節による繁忙と閑散の差があることです。私の場合はちょうどこれから閑散期になるので、契約更新ができるのか不安があります。いまの職場は人間関係もよく、とても気に入っていて愛着もあるので、できるだけ長く働きたい。とはいえ、こちらがどんなに望んでも、必要なくなれば切られてしまいます。それは仕方のないことですが、やはり寂しい部分はありますよね。

 新しい職場が決まっても、不安がつきまといます。うまく溶け込めるか、イジメられないかなど。社員の人たちとの人間関係は店舗によっていろいろです。なかにはイジワルする人もいますし、派遣だからとにかく働かせろというところもある。逆に仲よくして飲み会に誘ってくれる店舗もあります。

――最後にこれからの展望についてうかがいたいのですが、キャリアアップや、老後のことなどを考えると、派遣を続けることに不安はありませんか。

藤田 確かに時給制で病気をしたら給料はもらえませんし、退職金もないですから、不安定といえばそうですね。ただ、そうしたことも考えてそれなりに貯蓄もしており、お金の面ではあまり不安は感じていません。実際、これまでにいろいろな派遣の方たちと話をしましたが、週5勤務で老後を考えてきちんと貯蓄をしていたり、年配の男性でずっと派遣を続けるとおっしゃっている方もいました。派遣でもみなさん老後のことまでしっかり考えている。少なくとも私が話をした方はみな主体的に派遣という働き方を選ばれていました。甘い考えかもしれませんが、私もいまのところこの働き方が自分に合っていると思っています。

今後も派遣社員として働き続けるためには、派遣先企業から必要とされなければなりません。そのためには専門知識を高めることも大切ですし、どんな時でも笑顔で対応できるように人間的にも成長したいと思っています。

まとめ

 藤田さんは自身のライフスタイルを大切にし、自分らしく生きるために派遣という働き方を選び、充実した毎日を送っているとのお話でした。インタビュー中、笑顔が絶えず、明るい受け答えが印象的でした。あなたがもしいまの職場、働き方に少しでも疑問を感じているのであれば、転職を考慮に入れてみてもいいかもしれません。実際、「転職する・しない」にかかわらず、「薬剤師専門コンサルタントにキャリアプランを相談する」目的で転職エージェントに登録する薬剤師は増えています。

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