転職を考えたときに、ウェブサイトやハローワークなどでたくさんの薬剤師求人を見ることと思います。しかし、どの求人票も似たようなことが書いていて、どうやって比較すれば良いのか分かりにくいですよね。そんな方のために、薬剤師が求人票を見るときのポイントをご紹介いたします。
薬剤師の給与は基本給に加えて、薬剤師手当をはじめ通勤手当、家族手当、住宅手当、地域手当など、各種手当が入ってきます。
特に住宅手当は、家賃補助や借り上げ社宅制度など、金額や制度の種類までさまざまなので、詳細を把握しておくことをおすすめします。
また、賞与は基本給をもとに計算されることも覚えておきましょう。
求人票に薬剤師のモデル年収が記載されている場合は、自分の年齢・経験と照らし合わせることで、どの程度の給与になるか予測できます。
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薬局やドラッグストアは曜日によって営業時間が異なる店舗が珍しくありません。
近隣の医療機関の開院時間に合わせて営業時間を変えている薬局も多いようです。
きちんと求人票をチェックして、店舗ごとの特徴を理解しましょう。
また、勤務時間を考えるうえで欠かせないのが残業。
その目安としては「処方枚数」を参考にすると良いでしょう。1日に受け持つ処方箋枚数が分かれば、実際の業務にかかる負担をイメージしやすくなるはずです。
もちろん、取り扱う診療科目や、調剤機器などシステム面の充実度によって処方箋1枚にかかる時間は変わってきますので、詳細は採用担当者に確認する必要があります。
そのほか、万一、勤務時間に「裁量労働制」と記載されていたら要注意です。
裁量労働制は対象となる職種が定められており、いわゆる勤務薬剤師や管理薬剤師は対象として認められていません。
転勤・異動が難しい薬剤師は、その有無について確認しておくことが重要です。
基本的に、大手をはじめ複数店舗をもつ調剤薬局やドラッグストアでは転勤・異動が発生します。
しかし近年では、異動がない、もしくは異動が通勤可能圏内に限定される「地域限定社員」のような働き方がある企業も徐々に増えています。
その場合、異動がある薬剤師に比べて年収が若干低くなる企業がほとんど。どの程度の年収差がつくのかも併せてチェックしておきましょう。
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「週休2日」「完全週休2日」「4週8休(6休)」など、休日制度について正しく理解しましょう。また、祝日が休みかどうか、有休取得率などにも目を光らせる必要があります。
また、近年では連休取得の推奨などを掲げている企業も増えていますので、そうした休日・休暇制度の有無についても確認しておくと良いでしょう。
1カ月に1回以上、週2日休みの週があります。他の週は週1日の休みでも認められています。
毎週2日の休みが必ずあります。
4週間に8日の休みがあります。制度上は、4週28日間の最初に8連休をとって、残り20日を連続勤務することが認められます。(ほとんどの企業では連続休暇の規定が設けられています)
福利厚生は企業によって千差万別です。代表的なものは、退職金制度、育児・介護休暇の付与、慶弔見舞金など。また、薬剤師特有の福利厚生としては、認定薬剤師資格の資格取得支援制度や、学会参加費の補助制度などがあります。
スキルアップのサポートが充実している職場、家庭・子育てを重視できる職場など、自分のライフステージに合わせて必要な福利厚生度が充実している企業を選んでください
福利厚生について注意していただきたいのは、制度の利用実績。いくら制度が充実していても、形骸化してしまっていて利用できないのでは意味がありません。
近年では、育休・介護休暇などの利用実績を公表している企業が増えてきています。求人に掲載がない場合は、事前に問い合わせてみることをおすすめします。
このように求人票からは、たくさんの情報を集めることが可能です。しかしながら、求人票だけで得られる情報には限度があるのも事実。
そうした場合、自分で問い合わせるのも一手ですが、薬剤師専門の転職エージェントを利用するのもおすすめです。
コンサルタントを通せば、福利厚生の制度ごとの利用実績や季節による残業時間の変化など、細かい情報についても正確な情報を集めることができます。また、個人を特定されない形で企業にヒアリングを行うので、「休日・休暇のことばかり聞いてくる薬剤師だな…」といったように採用担当者にネガティブな印象を与える心配もありません。
転職をお考えの薬剤師の方は、一度検討してみてはいかがでしょうか。