
調剤薬局で働きたいと思っていても、「人手が少なくて休みづらいのでは」「子どもの発熱で急に休んだら迷惑をかけそう」と不安に感じるママ薬剤師さんもいるでしょう。
実際、調剤薬局のなかには、少人数で業務を行っているため休みを取りにくい職場もあります。しかし、すべての調剤薬局が休みづらいわけではありません。薬剤師の配置人数や店舗間の応援体制などによって、休みやすさは大きく異なります。
この記事では、調剤薬局が休みづらいといわれる理由や、子育て中の薬剤師が休みやすい職場の特徴について紹介します。
記事のポイント
・調剤薬局は少人数のところが多く、休みが取りにくい傾向にある。
・調剤薬局でも、大手チェーンやヘルプ制度があるところなら休みやすい。
・子育て中は、資格を活かして無理のない働き方を考えよう。
調剤薬局は休みづらいって本当?

調剤薬局が休みやすいかどうかは、勤務先によって異なります。
調剤薬局は、総合病院やドラッグストアなどに比べると、薬剤師が少ない店舗が多い傾向にあります。門前薬局などの少人数の店舗では、誰かが急に休むとほかの薬剤師に大きな負担がかかってしまいます。
一方、在籍する薬剤師が多い店舗や、近隣店舗から応援を呼べる会社であれば、比較的休みを取りやすいでしょう。
「調剤薬局だから休めない」と考えるのではなく、それぞれの店舗の人員体制や会社のサポート制度を確認することが大切です。
調剤薬局が休みづらいといわれる理由

ここからは、調剤薬局が休みづらいといわれるのはなぜかについて確認していきます。
薬剤師の配置人数に余裕がない
調剤薬局では、処方箋の枚数や業務量に応じて薬剤師が確保されています。必要最低限に近い人数で運営している場合、一人が休むと、残った薬剤師の負担が増えてしまいます。
また、少人数のため、特定の同僚に迷惑をかけ続けることになり、気持ちの面でのプレッシャーも大きくなりがちです。
一人薬剤師になる時間帯がある
調剤薬局のなかには、一人薬剤師という店舗もあります。
また、一人薬剤師でなかったとしても、ほかのスタッフが休みを取ったときや、シフトの組み方の関係で、一人薬剤師になる時間帯がある店舗もあります。
一人薬剤師になるということは、自分が不在になると薬局を開けられず調剤業務が止まってしまうということです。休んだり早退したりということは難しいでしょう。
門前の医療機関に合わせて営業されている
調剤薬局は、門前の病院やクリニックの診療時間に合わせて開局していることが一般的です。そのため、医療機関が診療している時間は、薬局側も一定の人員を確保しなければなりません。
もし、夜遅くまで診療している病院であれば、薬局の営業終了は遅くなります。
年末年始や夏季の休暇についても、病院のカレンダーに合わせることになります。連休前後や感染症が流行する時期には処方箋が集中するため、休みを取るのが難しいかもしれません。
自分の都合よりも医療機関に合わせることが必要になります。
希望休がほかのスタッフと重なりやすい
子育て中の薬剤師が多い職場では、学校行事や長期休暇の時期も重なるので、希望休が重なりやすくなります。
希望休を申請しても、全員の希望は通らないということになるかもしれません。
ママ薬剤師が特に休みづらいと感じる場面

ここまでは、調剤薬局ならではの理由をみてきました。ママ薬剤師は、それに加えて子育て中ならではの休みづらいと感じてしまう理由があります。
子どもの発熱による当日の欠勤や早退
子どもの発熱は予測できません。朝になって急に休まなければならないこともあれば、保育園や学校から連絡を受け、勤務途中で早退することもあります。
薬剤師の人数に余裕がない職場では、急な業務の調整が難しく、申し訳なさも大きくなります。
子どもの感染症で数日休む必要があるとき
インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などにかかると、子どもが回復しても、すぐには登園・登校できないことがあります。きょうだいに感染が広がり、休みが長引くケースもあるでしょう。
一日だけなら勤務先で調整できても、数日続けて休むとなると、代わりの薬剤師を継続的に確保しなければなりません。ただでさえ休むことに対して罪悪感を感じているのに、それが続けば、受けるプレッシャーもより強くなるでしょう。
学校行事や保育園行事が重なったとき
子どもがいると、病気でなくても、入園式や卒園式、授業参観、個人懇談など、参加したい行事が多くなります。同じようなママ薬剤師さんが多い職場だと、普段は助け合って働いていても、休みの希望がほかのスタッフと重なってしまうことがあります。
相手の事情や気持ちがわかるだけに、調整が難しくなることがあるかもしれません。
関連記事保育園からの呼び出しや急な休みへの対応について解説
スムーズに調剤薬局で休むための対処法

ここからは、そのような調剤薬局でスムーズに休みをとるための方法について考えていきます。
急な欠勤時の対応方法を確認しておく
子どもの体調不良は避けられないため、急に休むことになった場合にはどのように対応してもらえるのかを確認しておきましょう。
何時までに連絡すれば代わりのスタッフの手配がスムーズかがわかっているだけでも、欠勤の連絡をする際の心苦しさが少なくなります。
また、普段から担当業務の内容や必要な情報を共有し、ほかの人でも対応できるようにしておくことも大切です。
パートナーと対応を分担する
子どもの体調不良への対応を、ママだけが引き受ける必要はありません。パートナーと相談し、子どもが体調不良になったときにどちらが休むか、途中で交代できるかなどを決めておきましょう。
「急な呼び出しは勤務先が近いほうが対応する」「初日はママ、翌日はパパが休む」など、家庭に合ったルールを考えておくと安心です。
それぞれが利用できる休暇制度についても確認しておきましょう。
病児保育などを登録しておく
病児保育は、子どもが病気で保育園や学校へ行けないときの選択肢になります。
いざ子どもが病気になってから調べ始めると、すぐには利用できない可能性があるため、子どもが元気なうちに登録しておきましょう。
また、祖父母が近くに住んでいれば、ヘルプを頼めるかもしれません。
ママだけが抱え込むのではなく、病児保育や祖父母、パートナーなど、複数の選択肢を用意しておくことが大切です。
休みが取りやすい職場に転職する
どれだけ対応を考えても、薬剤師の人数が少なく、応援体制もない職場では、休みづらさを解消するのは実際には難しいものです。
休むたびに強い負担を感じる、子育てとの両立が難しいといった場合は、転職も選択肢のひとつです。薬剤師は強い資格なので、調剤薬局のほかにも、病院やドラッグストアなど、資格を活かして働ける職場があります。
関連記事子育てと仕事を両立するには? ママ薬剤師が無理なく働ける職場の選び方
休みやすい調剤薬局の特徴

では、ママ薬剤師でも休みやすい調剤薬局はどのような薬局なのでしょうか。
薬剤師の配置人数に余裕がある
たとえ誰かが休んでも業務に支障のない人数が配置されている職場であれば、比較的休みを取りやすいでしょう。
ただし、求人票に記載された従業員数だけでは、実際の勤務人数まではわかりません。面接では、「通常は何人の薬剤師で勤務していますか」「一人薬剤師になる時間帯はありますか」など、具体的に確認することが大切です。
店舗間のヘルプ制度やラウンダー制度がある
チェーン展開をしているドラッグストアや大手調剤薬局では、欠勤者が出た店舗へ、近隣店舗の薬剤師やラウンダー薬剤師を派遣するしくみが設けられているところがあります。
このように店舗間での応援体制があれば、急な休みにも対応してもらえるので安心です。
子育て中の薬剤師が多い
子育て中の薬剤師が多い職場では、子どもの発熱や学校行事で休むことについても理解を得やすいでしょう。お互いにフォローし合う雰囲気があれば、休みが必要なときに相談しやすくなります。
ただ、先ほど触れたように、同じ年代の子どもを育てているスタッフが集中していると、希望休が重なってしまうこともあります。人数だけで判断せず、実際にどのようにシフト調整が可能かを確認しましょう。
急な欠勤に対応する方法が決まっている
休みやすい職場では、急な欠勤が出たときの対応方法があらかじめ決められています。管理薬剤師やエリアマネージャーが代替要員を手配するしくみがあれば、急に休むことになっても安心です。
転職の面接では、「子どもの体調不良で急に休む場合、どのように対応されていますか」ときいてみましょう。曖昧な回答ではなく、過去の対応例を具体的に説明してくれる職場なら、入社後の働き方もイメージしやすくなります。
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薬剤師の資格を活かしてストレスなく働こう

調剤薬局は、薬剤師の人数や店舗の運営体制によって、休みやすさが大きく異なります。
子育て中は、どれだけ体調管理に気を配っていても、子どもの発熱や感染症を完全には避けられません。パートナーとの分担や病児保育などを準備するとともに、職場のサポート体制を確認することが大切です。
薬剤師の資格を活かしながら、家庭にも自分自身にも無理の少ない働き方を選んでいきましょう。



