薬科大に通う女学生・大林恵子はある日、同棲中の彼氏が二股をかけていたことを知り、
怒り心頭に発し家を飛び出して電車に飛び乗る。車内で泣き疲れてうたた寝しつつ、気づくと
そこは、見知らぬ郊外の街・摩狭尾(まさお)。何気なしに近日開店の大型ドラッグストア
「ハッスルドラッグ」に立ち寄り、薬剤師の小松兄弟に経緯をぶちまけてすっきりした恵子は、
成り行きでその店でバイトを始めることになる。一方で周囲の小売店は、ハッスルドラッグに
客を奪われるのでは……と不安に怯えていた。薬屋、パン屋、酒屋の主人、寺の僧侶、
ホームレスの5人が結託し、ハッスルドラッグ開店日に営業妨害を仕掛けることを計画。
だがパン屋の沼田が恵子に一目惚れしてしまい、計画は頓挫。それどころかオヤジたちが
揃いも揃って恵子に惚れ、あっという間にストアの常連客となる。やがて恵子が大学の
ラクロス部に所属していることを知った彼らは、恵子に近づきたい一心で、ルールも
知らぬまま、あり合わせの道具で見様見真似でラクロスの練習を始める。彼らの噂を
聞きつけた恵子は、素人同然の彼らを見るに見かね、自らコーチを買って出る。オヤジたちは
憧れの恵子と一緒にプレイできるのを大喜びするが、それも束の間。外見とは裏腹に体育会系
丸出しの性格の恵子のコーチは、オヤジたちには過酷なスパルタだった。それでも彼らは、
街に自生する竹でクロス(ラクロス用の道具)を自作し、ここに「まさおバンブーボーイズ」が
誕生した! やがてクロスは街の人気商品として、スポーツと地場産業のコラボレーション
としてTVでも取り上げられるほどの話題となってゆく……。