
育休を終えてフルタイムで仕事復帰するときに、まずハードルとなるのは子どもが保育園に慣れるまでの期間です。子どもが不安定になると、「無理に復帰しないほうがよかったのでは」と感じるかもしれません。
この記事では、フルタイムの仕事復帰後に起こりやすい子どもの変化や家庭でできる対応について解説します。
記事のポイント
・保育園入園後に子どもが不安定になるのはよくあること。
・子どもが保育園や新生活に慣れるのには個人差がある。
・生活に余裕をもって、ゆっくり親子で慣れていくことが大切。
フルタイムで仕事復帰すると子どもは不安定になる?

フルタイムで仕事復帰をすることは、ママにとって大変なことですが、子どもにとっても大きな経験です。
仕事復帰後に子どもの様子が変わることはある
保育園への入園とフルタイムの仕事復帰によって、親子の生活は大きく変わります。
子どもは、それまでとは異なる場所で、初めて会う先生やお友達と長い時間を過ごすことになります。
そのため、登園時に泣く、帰宅後に機嫌が悪くなる、母親から離れようとしないなど、一時的に不安定な様子が見られることがあります。
このように子どもが新しい環境に戸惑うのは自然なことです。不安定な様子は、子どもが慣れない環境のなかで頑張っている表れともいえます。
子どもの変化がすべて復職の影響とは限らない
子どもの様子が変わると、仕事復帰と結びつけて考えてしまいがちです。
しかし、変化の原因がすべて母親の復職にあるとは限りません。
もちろん、保育園入園による環境の変化は大きいでしょう。
ただ、親が仕事をしているかどうかに関わらず、子どもは日々成長し、変化していくものです。
特に1歳から2歳にかけては、成長に伴って自己主張が強くなり、イヤイヤ期が始まります。いずれにしても子育てをしていて難しい時期なのです。
新しい生活に慣れるまでの期間には個人差がある
新生活に慣れるまでの期間は、子どもによって異なります。数日で楽しそうに登園する子もいれば、数週間、数か月かけて少しずつ慣れていく子もいます。
同じ子どもでも、登園時は泣いているのに母親が見えなくなると遊び始めることもあれば、入園当初は平気だったのに、しばらくしてから登園を嫌がることもあります。
「ほかの子はもう泣いていないのに」と比べる必要はありません。
慣れる早さだけで仕事復帰について判断しないようにしましょう。
子どもの不安定さだけで復帰が失敗だったと判断しない
子どもが不安定になると、「復帰するのが早すぎた」「フルタイムを選ばなければよかった」と自分を責めるママもいます。
しかし、保育園入園直後の様子だけで、仕事復帰について判断する必要はありません。
子どもは自分の感情を出しながら、少しずつ保育園にも安心できる場所や信頼できる人を見つけていきます。
親子ともに新しい暮らし方を身につける途中だと考え、長い目で見守りましょう。
関連記事ママ薬剤師デビュー!保活はいつから何をする?保育園に入るコツを解説
仕事復帰後に見られやすい子どもの変化

仕事復帰後の子どもには、家庭でも保育園でもさまざまな変化が見られます。
保育園へ行くのを嫌がる
よく見られるのは、保育園に着くと泣いて、親と離れるのを嫌がることです。
特に新入園の子どもが増える4月は、ママと離れて泣いている子どもが多く見られます。
また、昨日は笑顔でバイバイしたのに、今日は泣いて嫌がるというのもよくあることです。
子どもが泣くと親も後ろ髪を引かれますが、親の姿が見えないほうが子どもも気持ちを切り替えやすいものです。
保育園の先生は、そのような子どもの扱いにも慣れています。
「お仕事が終わったら迎えに来るね」と伝え、あとはプロである先生にお任せしましょう。
帰宅後に泣いたり怒ったりする
保育園では機嫌よく過ごしていても、帰宅するとぐずったり、ちょっとしたことで怒ったりする子どももいます。
帰宅後に不機嫌だからといって、保育園で一日中つらい思いをしているわけではありません。
子どもは子どもなりに集団生活のなかで頑張っています。安心できる家庭に戻ったことで、緊張がほどけて、感情が素直に出ているのだと考えましょう。
母親から離れたがらなくなる
保育園から帰ったあとに、ママに抱っこを求め続ける、後追いが激しくなるといった変化が見られることもあります。
これも、1日ママと離れて頑張っていたことの表れだといえます。
食欲が落ちたり、夜泣きをしたりする
保育園での疲れや生活リズムの変化から、食欲が落ちる、寝つきが悪くなる、夜中に何度も起きるといった様子が見られる場合もあります。
寝かしつけに時間がかかったり、夜泣きが続いたりすると、それに対応する親のほうも疲れてしまいます。
子どもを寝かしつけているうちに親も一緒に寝落ちして、家事が終わらなかった、なんてことも起こりがちです。
できていたことをしなくなる
保育園に通うようになると、それまで素直にしていた着替えを嫌がる、自分で食べようとしないなど、一時的に赤ちゃん返りしたように見えることがあります。
親としては、ただでさえ仕事復帰して忙しいときに、子どもが自分ができることをしなくなるとイライラしてしまうでしょう。
子どもが不安定なときに家庭でできること

子どもが不安定になったときには、まずは家庭を安心できる場所にすることを意識しましょう。
帰宅後は子どもの甘えを受け止める
仕事から帰ったママには、夕食やお風呂、翌日の準備などが待っています。
家に着くとすぐに家事に取りかかりたいかもしれませんが、まずは子どもの気持ちを受け止めることを心がけましょう。
「今日も頑張ったね」と抱きしめる、子どもが抱っこをねだったら抱っこするなど、子どもの気持ちを優先しましょう。
保育園でカラカラになっていた子どもの心のコップがいっぱいになると、子どもも落ち着いていきます。
短くても子どもに集中する時間をつくる
子どもとの関わりで大切なのは、長時間一緒にいることだけではありません。
短い時間でも、家事の手を止めて、子どもだけに向き合う時間をつくりましょう。
子どもの話を最初から最後までじっくり聞くだけで、子どもの心は落ち着き、ママは自分のことを大切にしてくれているという信頼感につながります。
保育園での様子を先生に確認する
子どもの様子で気になることがあれば、その不安を保育園の先生に伝えましょう。
登園時は泣いていても、その後は元気に遊んでいるなど、家庭からは見えない姿を教えてもらえます。
反対に、保育園でも食事が取れない、長時間泣き続けるというようであれば、家庭と園で対応を相談していきましょう。
休日に予定を詰め込みすぎない
平日に子どもと過ごせない分、休日はいろいろお出かけしたいと思うかもしれません。
しかし、入園直後の子どもは、慣れない集団生活で想像以上に疲れています。
また、ママ自身も仕事復帰直後は疲れがたまっています。
休日は予定を詰め込まず、家でゆっくり過ごすことを優先しましょう。
フルタイム復帰が難しいのではと感じたときは?

子どもの不安定な様子が続くときは、子どもだけでなく、ママ自身の心身や家族全体の負担も確認しましょう。
不安定な様子が続く期間や程度を確認する
子どもが一時的に登園を嫌がることと、心身の不調が長く続くことは分けて考える必要があります。いつから、どのような変化が、どの程度続いているのかを確認しましょう。
食事や睡眠に大きな影響が出ている、表情や遊び方が以前と明らかに違う、休日も元気がないといった場合は、保育園や小児科医などに相談してください。
関連記事保育園からの呼び出しや急な休みへの対応について解説
母親自身の疲労や負担も振り返る
フルタイム復帰後は、仕事と子どものことでいっぱいで、ママ自身の疲れを見落としがちです。
薬剤師の仕事は、調剤や服薬指導など、責任と集中力が求められます。
勤務中は気を張り、帰宅後も家事や育児に追われる生活が続けば、心身に余裕がなくなるのは当然です。
子どもの不安定さだけでなく、自分についても「眠れているか」「食事を取れているか」「常にイライラしていないか」など振り返りましょう。
ママの負担が限界に近い場合は、働き方や家庭内の分担を見直す必要があります。
家族全体にとって続けやすい方法を考える
家庭と育児の両立は母親だけの問題ではありません。
フルタイム勤務のママが一人で仕事、家事、育児を背負った状態では、長く続けるのは困難です。
まずはパートナーと話し合い、負担を減らせる部分がないか探してみましょう。
家事・育児をパートナーと分担するだけでなく、便利な家電を導入する、通勤時間が減らせるところに引っ越す、祖父母に協力をお願いするなど、家族全体の負担を減らす方向で考えていきましょう。
勤務日数や雇用形態を見直す
フルタイム勤務として復帰した場合、時間に余裕はありません。
朝も夜も保育園の送り迎えと家事に追われ、休日は溜まってしまった家事をこなすので精一杯、というのが実情です。
家庭内でさまざまな対応をしても生活が回らない場合は、仕事のほうを見直すのも有効です。
育児時短を使ったり、働きやすいシフトにならないかを職場と相談してみましょう。
また、一時的に契約社員やパートになることが可能な職場もあります。
仕事復帰後に子どもが不安定になることは一時的でも、子育てはこれからも続きます。
子どもの習い事や小1の壁、受験なども含めてワークライフバランスを考えておくことが大切です。
子育てと両立しやすい職場へ転職する
子どもが保育園に慣れたとしても、現在の職場では仕事と育児の両立が難しいと感じる場合は、子育てと両立しやすい職場へ転職するのもひとつの選択肢です。
薬剤師の人数に余裕がある、急な休みに対応するヘルプ体制があるなど、子育てと両立しやすい職場を探してみましょう。
無理のない時間でパート勤務しても、薬剤師であればある程度の収入を確保することが可能です。
薬剤師免許があれば、子育てが落ち着いたときにフルタイムの職場へ転職することもできます。さまざまな面からこれからのキャリアを考えていきましょう。
関連記事ママ薬剤師の平均時給は高い?パート・派遣の相場時給と「年収の壁」を徹底解説
親子で新しい生活に慣れていこう

仕事復帰直後は、子どもだけでなくママも新しい生活に慣れていく期間です。
子どもが不安定になると、フルタイムで復帰したことを後悔するかもしれません。
しかし、子どもが泣いたり甘えたりするのは、子どもなりに新しい環境に適応しようとしている証拠です。
最初から仕事も育児も完璧にこなそうとせず、親子と家族にとって無理なく続けられる形を見つけていきましょう。



