ママ薬剤師が小児科門前薬局で働くメリット・デメリットとチェックポイント

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子育て真っ最中のママ薬剤師の中には、忙しさのなかでも、「子どもに関わる仕事がしたい」「自分の育児経験を仕事に活かしたい」と考える方も多いのではないでしょうか。

そんなママ薬剤師にとって選択肢のひとつとなるのが、小児科門前薬局です。

ただ、小児科門前薬局で働くことは、ママ薬剤師にとっていいことばかりではありません。

この記事では、小児科門前薬局の仕事内容やママ薬剤師が働くメリット・デメリットについて解説します。

記事のポイント

小児科門前は身体の小さい子どもに処方するので気を遣う作業が多い。

ママ薬剤師の子育て経験は親御さんに寄り添ううえで大きな力になる。

忙しかったり感染症が流行する時期が子どもの体調不良と重なりやすかったりするデメリットをふまえたうえで、バックアップ体制を準備しておくことが大切。

小児科門前薬局とは?

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まず、小児科門前薬局の特徴について確認してみましょう。

小児科門前薬局の特徴

小児科門前薬局とは、小児科クリニックや小児科病院の近くにあり、そこで発行される処方箋を中心に応需している薬局のことです。

患者さんの多くは乳幼児から中学生程度までの子どもであり、一緒に来局する保護者への対応も重要な業務となります。

小児科門前薬局は、一般的な調剤薬局と比べて季節による患者数の変動が大きい傾向があります。特に、インフルエンザや感染性胃腸炎などが流行する秋から冬にかけて患者数が大きく増えます。

保護者から感染予防や家庭での対応について相談を受けることも多く、薬を飲ませるコツや子どもが薬を嫌がるときの対応方法など、保護者が抱える悩みに寄り添う姿勢も求められます

小児科門前薬局の仕事内容

小児科門前薬局の基本的な業務は一般的な調剤薬局と同じです。

処方監査、調剤、服薬指導、薬歴管理などを行います。

ただし、小児科門前では、他の診療科にはない特有の繊細さが求められます

小児科の特徴としては、まず体重換算による監査があります。

成人のように「1回1錠」といった一律の量ではなく、子どもの年齢や体重に合わせて、1日あたりの投与量が細かく計算されます。

調剤のメインは散薬や水剤です。複数の粉薬を精密に秤量して混ぜ合わせる自動分割分包機の操作や、シロップ剤を専用のボトルに正確に計量する作業が必要となります。

また、薬を渡す相手は、子ども本人ではなく保護者です。「苦い粉薬をどうやって飲ませたらいいか」「シロップと粉薬は混ぜていいのか」「保育園にお薬を預ける場合はどうすればいいか」といった、実践的なアドバイスが求められます

小児科は季節による患者数の変動が大きいため、冬場や春先の感染症流行期に向けて、抗生物質、抗インフルエンザ薬、解熱剤などの在庫を適切に管理・確保しておくことも重要な業務の一部です。

ママ薬剤師が小児科門前で働くメリット

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一見すると「大変そう」と思われがちな小児科門前ですが、ママ薬剤師にとっては自分の強みを活かせる職場でもあります。

子育て経験を服薬指導に活かしやすい

ママ薬剤師が小児科門前薬局で働く最大のメリットは、自身の子育て経験を仕事に活かせることです。

たとえば、看病で疲れたなか、「うちの子もこの薬を嫌がりました」と言う一言があるだけで心が和らぐ親御さんもいます。

「無理に飲ませようとするとよけい嫌がるので、そんなときはアイスやゼリーに混ぜると飲めました」というアドバイスはより心に届くでしょう。

こうした、自分が実際に我が子で試してうまくいった、あるいは苦労したエピソードを交えた服薬指導は、ネットの情報よりも遥かに親御さんの心に響きます。あなたの経験そのものが、付加価値の高いスキルになるのです。

患者さんとの信頼関係を築きやすい

小児科門前薬局では、同じ患者さんが何度も来局することになります。乳児期から通っている子どもが成長していく姿を見ることも多いでしょう。

単なる薬剤師ではなく、親御さんと一緒に子どもの成長を見守る存在となることができます。

また、小児科を訪れるお母さんやお父さんは、我が子の突然の発熱や体調不良で、精神的にとても疲弊しています。 そんなとき、同じ「親の目線」で「お母さんも看病で眠れていないんじゃないですか? 無理しないでくださいね」と一言声をかけるだけで救われる親御さんは多いものです。

患者さんとの距離が近く、人とのつながりを感じながら働きたい方には大きなやりがいになるでしょう。

参考記事:現在の状況別 お金と制度解説

子どもの病気や薬の知識が身につく

小児科の門前で働いていると、仕事を通じて、最新の小児医療や感染症の動向、子どもの薬に関する知識が自然とアップデートされていきます。 風邪、インフルエンザ、RSウイルス感染症、胃腸炎、喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など、子どもに多い疾患について学ぶことができます。

「いま流行っているインフルエンザの傾向」「新しい吸入薬の使い方」「皮膚トラブルへの軟膏の使い方」などを知ることができるので、プライベートで我が子が体調を崩した際にも、焦らず冷静に対処できるでしょう。

薬剤師としての専門性を高めつつ、プライベートの育児にも直結する一石二鳥の環境です。

ママ薬剤師が小児科門前で働くデメリット

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このように小児科門前で働くことには大きなメリットがありますが、その反面で、ママ薬剤師だからこそ直面するシビアな現実もあります。入職後のギャップをなくすために、以下のことは必ず考えておきましょう。

忙しい薬局が多い

小児科門前薬局は比較的忙しい傾向があります。

特に午前診療終了前や学校・保育園帰りの夕方以降は患者さんが集中しやすく、待合室が混雑してしまいます。

また、小児科の処方箋はシロップ剤や粉薬が多く、調剤に時間がかかるケースもあります。

患者数が多い薬局では、想像以上に慌ただしいと感じることもあるでしょう。

子育てとの両立を考える場合は、処方箋枚数やスタッフ数などを事前に確認することが大切です。

感染症シーズンの繁忙期に子どもの体調不良と重なりやすい

小児科の繁忙期は、主にインフルエンザ、RSウイルス、胃腸炎などが流行する冬と、手足口病やヘルパンギーナなどが流行する初夏です。 この時期は処方箋枚数が多くなり、薬局も非常に忙しい状態になります。

しかし、世間で感染症が流行しているということは、当然、自分の子どもも保育園や学校からウイルスをもらってくるリスクが非常に高いということです。

「薬局が大忙しで絶対に休めない日に限って、我が子が高熱を出して保育園から呼び出しがかかる」という、精神的にも肉体的にも追い詰められるジレンマに陥りやすいのも大きなデメリットと言えます。

参考記事:ママ薬剤師が産休・育休でもらえるお金を自動計算!産休・育休のポイントも

小児科門前で働く際に注意したいポイント

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ここまでみてきたように、ママ薬剤師にとってメリットもデメリットも大きいのが小児科門前です。ここからは、ママ薬剤師が小児科門前で働く際にチェックしておきたいポイントについてみていきます。

処方箋の枚数や残業状況を確認する

小児科門前薬局に応募する際には、求人票に書かれている「週休2日」「残業少なめ」という言葉だけで判断するのは禁物です。面接時や見学時に、次のようなことを確認しましょう。

・1日あたりの平均処方箋枚数は何枚か?

・薬剤師1人あたり、1日何枚対応しているか?

・繁忙期(冬場)の残業は月に何時間くらいになるか?

・クリニックの診療時間が延長した場合、薬局も最後まで開けているのか?

小児科の場合、クリニックの診察が長引くと薬局の閉局時間も後ろにズレ込みます。お迎えの時間がシビアなママ薬剤師は、「何時までに確実に退勤できるか」をクリアにしておく必要があります。

無理なく働ける環境かどうかを見極めましょう。

子どもが病気になったときのバックアップ体制を準備しておく

ママ薬剤師にとって、子どもの病気は避けられないことです。

ママだけが子どもの看病を抱え込んでしまうと、小児科門前で働くのは大変になってしまいます。

子どもが病気になったときに、パパとの役割分担を話し合っておくことはもちろん、祖父母や病児保育など利用できる支援制度も確認して準備しておきましょう。

いざという時の選択肢を複数持っておくことで、精神的な負担も軽減されます。

子育て中のママ薬剤師がいるかどうかを確認する

職場の人間関係や子育てへの理解度は、働きやすさを大きく左右します。

同じ薬局内に、現在進行形で子育てをしているママ薬剤師や、子育てが一段落したベテランママ薬剤師が在籍しているかどうかを確認しましょう。

同じ境遇の仲間がいれば、「お互いさま」の精神で急なシフト変更や早退にも理解を示してもらいやすくなります。

参考記事:現在の状況別 お金と制度解説 「育休復帰前~復帰後」篇

あなたの「子育ての苦労」が、誰かの救いになる

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子育て中のママ薬剤師にとって、小児科門前薬局は自分の経験を活かしやすい職場です。

子どもに薬を飲ませる難しさ、夜中の発熱への不安、初めての育児で感じた戸惑い。そのような経験が仕事にプラスとなります。

保護者の不安に寄り添い、「大丈夫ですよ」と声をかけられるのは、同じような経験をしてきたママ薬剤師だからこその強みです。

ただ、調剤の負担が大きく、繁忙期や子どもの急病が重なりやすいなど大変な面もあります。子育て経験を小児科門前で活かすのはもう少し後にして、今は安定して働きやすい職場を選ぶという選択もありでしょう。

自分の状況を考えながら、小児科門前という魅力的な職場について考えてみてくださいね。

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薬剤師コラム編集部
「m3.com」薬剤師コラム編集部です。
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