
育休からの復帰時期が近づくと、「このままスムーズに復帰できるだろうか」「仕事と子育てを本当に両立できるだろうか」と、期待よりも不安が大きくなるママ薬剤師さんも多いはずです。
そんな漠然とした不安を和らげるためには、まず「育休復帰前後にどんな制度が使えるのか」「法律で定められている内容」を正しく知ることが大切です。復帰に向けて知っておくべきポイントを整理して確認してみましょう。
復帰に向けての制度と権利
育休復帰後の仕事と育児の両立への不安を和らげるには、法律で守られているママの権利を知ることが大切です。
ここでは育休延長ルールをはじめ、時短勤務や看護休暇など復職前に確認すべき制度をまとめました。
いざという時に焦らないよう、ご自身が使える制度をしっかりチェックしておきましょう。
育児休業期間は延長できる?
現在、待機児童問題は国の大きな課題となっており、「1年で育休から復帰しようとしたけれど、子どもの預け先が決まらない…」と悩むママがたくさんいます。
子どもが1歳になっても保育園に入れないなど、一定の条件を満たした場合は、育休を「1歳6カ月」に達するまで延長することができます。
さらに、1歳6カ月の時点でも預け先が見つからない場合は、最長「2歳」まで再延長が可能です。
いずれの場合も、現在の育休終了予定日の14日前までに会社へ申請する必要がありますので、早めの準備を心がけましょう。

育休を延長した場合の休業期間、給付金額については「産休・育休とは?期間・給付金額の自動計算と知るべきポイント」にてご確認いただけます。
仕事と子育ての両立を支える「法律上の権利・制度」
子育てをしながら働くママを支援するため、法律でさまざまな権利や制度が定められています。
ご自身の勤務状況や子どもの年齢に当てはまるか確認してみましょう。
| 制度・権利名 | 対象となる方 | 制度の内容 | 適用除外となる方・備考 |
|---|---|---|---|
| 育児時間 | 生後1年未満の子どもを育てる女性 | 休憩時間とは別に「1日に2回、各30分間」の育児時間を請求できる。 | – |
| 母性健康管理措置 | 産後1年を経過しない女性 | 医師等から指示があった際、健康診査の時間を確保したり、指導に基づいた必要な措置を受けたりできる。 | – |
| 短時間勤務制度 (時短勤務) | 3歳未満の子育てをする従業員 | 原則として「1日6時間」の短時間勤務が可能。 | ・育休中の方 ・日々雇用される方 ・1日の所定労働時間が6時間以下の方 ・労使協定で除外された勤続1年未満や週2日以下勤務の方など |
| 子どもの看護休暇 | 小学校入学前の子どもを育てる方 | 年次有給休暇とは別に、病気やけがの看護、予防接種・健診のために休暇を取得できる。 (子ども1人:年5日、2人以上:年10日) | 労使協定により、勤続6ヶ月未満の方や週の所定労働日数が2日以下の方は除外される場合がある。 |
| 時間外労働・深夜業・ 所定外労働の制限 | 【時間外・深夜業】 小学校入学前の子どもを育てる方 【所定外労働(残業)】 3歳未満の子育て中の方 | 【時間外・深夜業の制限】 制限を超える時間外労働(月24時間・年150時間超)や深夜業(午後10時~午前5時)の免除。 【所定外労働の免除】 所定外労働(残業)の免除。 | 勤続1年未満の方、週2日以下勤務の方 |
もらい忘れに注意!気になるお金の制度
育休復帰前後は何かと出費がかさむ時期。そんなママを支えるのが公的な「お金のサポート制度」です。
自分から申請しないともらえないものや、期限を過ぎると無効になる制度もあるため注意が必要です。
損をしないためにも、ご自身が対象となるお金の制度をしっかり確認し、確実にもらい忘れを防ぎましょう。
| 制度名 | 概要 | 支給額・免除内容 | 備考・注意点 |
|---|---|---|---|
| 出産手当金 | 産休期間中(出産日以前42日~出産日後56日まで)の収入減をサポートする制度。 | 欠勤1日につき、健康保険から標準報酬日額の3分の2相当額が支給される。 | 申請は出産後でも可能だが、2年以内に行わないと無効になる。 会社から給与が支給される場合は、その分出産手当金は支払われない。 |
| 産休・育休中の社会保険料の免除 | 手取り収入が減る産休・育休中の助けとなる制度。 | 休業期間中の社会保険料(厚生年金・健康保険料)が「本人負担分・事業主負担分」ともに免除される。 | 会社が年金事務所や健康保険組合に申し出を行うことで適用される。 |
| 育児休業給付金 | 雇用保険に加入している方が育休を取得した際に支給される給付金。 | 育休開始~180日目まで: 休業開始前の賃金の67% 育休開始181日目~1歳まで: 休業開始前の賃金の50% | 保育園に入れない等の理由で育休延長が認められた場合は、最長で子どもが2歳になるまで受給期間を延長できる。 受給には「休業開始前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が12ヶ月以上あること」などの条件がある(出勤日数が11日未満の月は除外されるため入社間もない方は注意)。 |
まとめ:制度を味方につけて、無理のない復帰スタートを
育休からの復帰時は、仕事の感覚を取り戻すだけでも大変なうえに、保育園からの急な呼び出しなど、思い通りにいかないことも起こりがちです。
だからこそ、今回ご紹介した「法律で守られているママの権利」や「お金のサポート制度」を正しく知り、遠慮せずに活用することが、心と時間のゆとりにつながります。
すべてを完璧にこなそうと一人で抱え込まず、使える制度や周囲のサポートをしっかり頼りながら、少しずつ新しい生活ペースを掴んでいきましょう。
もし「今の職場で本当に両立できるか不安…」「もっと柔軟に働ける環境を探したい」と悩んだときは、一人で迷わず、キャリアコンサルタントにも気軽に相談してみてください。
あなたらしい、無理のない働き方への第一歩を応援しています!


