育児が一段落したタイミングで職場復帰したいと考えていませんか。今回は、退職してから4年間のブランク後に、第2子が1歳になったタイミングで職場復帰をした2児のママ薬剤師さんにインタビューしました。
下の子が1歳の時に、4年間のブランクから復帰!
周囲のママ薬剤師の職場復帰に、仕事への思いが強くなった
──以前は大学病院で薬剤師として働かれていたそうですが、育児休業をとらずに退職されたのはどうしてですか。また、どのようなきっかけで、仕事への復帰を思い立ったのでしょうか。
大学病院では正社員で5年半勤務しました。大学病院という環境だからこそ幅広い業務を習得でき、薬剤師としてとても成長できました。しかし、常に忙しかったため育児との両立は難しいと考え、いずれまた別の職場で薬剤師として働くことを前提に、いったん仕事をやめて育児に専念することに決めたのです。また、退職した後に、ふたたび復帰しているママ薬剤師も多いと聞いていたので、再就職への不安もほとんどありませんでした。
仕事への復帰を考えるきっかけは、周囲の薬剤師仲間の存在でした。仲間が続々とママ薬剤師として現場に復帰していく中で、「私も仕事に復帰したい!」という気持ちが強くなっていったのです。それに、ブランクが長くなるほど、どんどん進歩する医療についていけなくなる焦りの気持ちも募り、せっかく頑張って取得した薬剤師の資格を使わないのはもったいない、という気持ちもありました。
両立のポイントは「完璧にこなさなくても大丈夫」と考えること
──復帰から現在3ヶ月ほど経ったそうですが、子育てと仕事を両立するうえで、どんな点が大変だと感じますか。
限られた時間の中で、家事・育児・仕事をこなさなくてはならないため、常に時間が足りないと感じています。最初はすべてを完璧にしようと必死になり大変だったのですが、今は「全部を完璧にしようと思わないで、優先順位をつけて、手を抜くとこは手を抜く!」と考えるようになり、気持ちが楽になりました。また、復帰後は夫が自主的に家事や育児を手伝ってくれるようになりました。子どもたちの朝の準備や、ゴミ出し、その他の家事も手伝ってくれています。今は夫婦のチームワークで家事をこなしており、夫が精神的にも大きな支えとなっています。
当初抱いていたブランク明けへの不安も復帰後2週間で解消
──4年間のブランクは不安ではありませんでしたか。
ブランクからの復帰には二つの不安がありました。一つ目は「現場に戻っても当時の勘が戻らないのでは、新しく覚えることが多すぎるのでは」という仕事に対する不安、二つ目は「子どもたちが寂しい思いをしてしまうのではないか」という子どもに対する不安です。
まず、仕事の不安に関しては、ブランクがあっても2週間ほどすれば勘は戻りますし、薬の知識も少しずつ覚えれば大丈夫。自分が想像していたよりも、すぐに現場に慣れることができました。
また、子どもに対する不安も、私の勤務時間は子どもたちが幼稚園と保育園に行っている間だけなので、今まで通りコミュニケーションをとる時間を確保できることがすぐにわかりました。
ブランクがあって復帰を悩んでいるママ薬剤師へひと言
仕事に復帰する前は、いろいろな不安を抱えていましたが、実際に働いてみると自分が考えているよりも子育てと仕事の両立はなんとかなるものです。
仕事で疲れた時も、子どもたちのお迎え時に笑顔を見ると「この笑顔のためにも、もっと頑張らなくちゃ!」と思うことができ、仕事を頑張るモチベーションになりますし、復帰前よりも子どもたちとの時間を大切にするようになりました。子育てと仕事の両立は家族の支えがあってこそ成り立つと思うので、まずはご家族にご相談してみてはいかがでしょうか。
- 忙しい職場で無理に働かなくても、自分に合った働き方ができる職場を見つけることで、両立は実現可能。
- 不安なブランク明けも、すぐに仕事の勘は戻るので、心配しなくても大丈夫。