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自己分析の目的と方法

就職活動で自己分析が必要なワケ

自己分析とは、現在の自分を客観的に把握・理解すること。
具体的には、自分の価値観や長所・短所、興味対象などから自分の素質やタイプを知ることです。
その結果と、希望する職種や業務に必要なスキルとを照合することで、業界や職種の決定だけでなく、エントリーシートの作成や面接の応対にも活用することができます。

自己分析を怠るとこんな失敗も!

売り手市場が続く薬学生の就職活動でよくある失敗例。
それは『ミスマッチによる早期退職』です。
「自己分析や企業研究をおろそかにして、1社のみの面接・内定で就職先を決めてしまう」という薬学生は珍しくありません。
しかし、「自己分析」が甘かったために、就職後「入社前のイメージと違った」「仕事を好きになれない」と、早期退職に至るケースは多々あります。
自己分析をふまえて就職活動を進めると、自分の長所や短所、目指すべきキャリアビジョンが明確になります。そのため、エントリーシートや面接での「志望動機」や「自己アピール」にも説得力が生まれ、採用担当者の信頼獲得にもつながるのです。
当然、企業選びにおいても判断基準が明確になるので、入社後のミスマッチや早期退職を防げます。
このように、長期的なキャリアを形成していくうえで、自己分析は非常に重要です。

自己分析の方法

自己分析にはさまざまな方法がありますが、ここではその一部をご紹介します。ぜひ、活用してみてください。

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ワークシートをダウンロードする

1.過去~現在の自分を振り返る

自分がこれまでに打ち込んだことを年代別に書き出し、自分の素質・タイプを分析してみよう

2.業界の特性と自分の素質・タイプを照合する

薬学生の就職に必要なスキル(以下参照)を業界別にチェックしましょう。その後、各業界のスキルと、①から導き出した自分の素質・タイプとを照らし合わせます。
自分には、どんな業界が向いているのか、希望の業界に進むために何が不足しているかを確認し、業界選びの参考にしてください。

仕事に必要なスキル

病院

「協調性」…医師や看護師など他職種との関わりが多いため、他者と円滑にコミュニケーションをとって仕事を進めなければならない

「体力」…夜勤や当直があるため、心身のタフさが必要

「自己研鑚力」…学会発表や、認定・専門薬剤師資格の取得などみずから勉強する姿勢が求められる

調剤薬局

「信頼関係を築く力」…かかりつけ薬剤師として、患者様から信頼される関係構築をする

「傾聴力」…対人業務を行うためのコミュニケーション能力を求められるため、一方的な服薬指導ではなく、患者様の話に耳を傾ける

「チームワークを築く力」…薬薬連携や在宅医療など、社外の医療従事者とも協力する

ドラッグストア

「傾聴力」…処方箋がないOTC医薬品の販売は、患者様の状況や希望をうかがい、ニーズに合う商品を紹介する

「柔軟性」…薬局業務、OTC医薬品の販売、レジ打ち、品出しなど、場面に応じて適切に対応する

「目標達成力」…小売業の従事者として、1日あたりの売上目標を達成する(目標の有無は企業による)

製薬会社(MR)

「目標達成力」…営業職として、課された売上目標を達成する

「情報収集力」…インターネットで得ることのできない、専門性の高い情報を医師に提供する

「粘り強さ」…医師・医療機関と中長期的に関係性を構築していくために、ときには忍耐が必要になる

医薬品卸

「正確性」…医薬情報業務では、取り扱う情報が正確さであることが不可欠になる

「品質重視」…冷所保管、室温保管、金庫内保管など薬ごとに徹底して管理する

「情報収集力」…新薬や話題の医薬品に関して情報を収集し、自社社員へ向けて勉強会などで情報提供をする

CRO

「自己管理力」…複数の医療機関のプロジェクトを並行して進める機会も多い

「計画性」…予定通りに治験を終えられるよう、プロジェクトを進捗管理する

「正確性」…治験結果の取りまとめや、データの管理など正確な作業が不可欠

SMO(CRC)

「信頼関係を築く力」…被験者が不安や疑問を相談しやすいような関係づくりをする

「協調性」…スムーズに治験を進められるよう、多職種との円滑な連携体制をつくる

「粘り強さ」…被験者の急変や、緊急時の書類作成など、イレギュラーな状況下でもタスクをこなす

公務員

「使命感」…地域住民の健康・衛生に関する課題を解決する自覚をもつ

「合意形成力」…住民と自治体をはじめ、利害が対立する場面で双方が納得できる結論を導く

「企画力」…地域の課題を解決・改善に資する具体的な提案をする

3.他己分析

両親や祖母・祖父・友人に客観的にみた自分の価値観や強みを聞いてみましょう。
自分自身では気付かなかった行動特性や価値観を知ることができます。

4.将来なりたい姿について考える

仕事、私生活で叶えたいことや、めざす理想像を書き出しましょう。
「3年後、5年後、10年後、どんな薬剤師になっていたいか」または「どんな30代、40代を送りたいか」を考えることで、人生において「何に価値を置いているか」が明確になっていきます。

[参考文献]

  • 阪東恭一『内定者が本当にやった究極の自己分析‘17年版』成美堂出版.
  • 梅田幸子『あなたの天職がわかる 最強の自己分析』KADOKAWA.
  • 杉村太郎、熊谷智宏『絶対内定2016 自己分析とキャリアデザインの描き方』ダイヤモンド社.