東京都内の病院
調剤スペシャリスト志向
ジェネラリストとしての成長と専門性の追求
富川 賢一
(とみかわ けんいち)
(とみかわ けんいち)
東京都内の病院
社会福祉法人同愛記念病院
社会福祉法人同愛記念病院
星薬科大学卒業
富川 賢一
(とみかわ けんいち)
(とみかわ けんいち)
東京都内の病院
社会福祉法人同愛記念病院
社会福祉法人同愛記念病院
星薬科大学卒業
富川賢一さんはキャリアのスタートから今日まで同愛記念病院と共に歩んでこられ、これまで6つの科目・領域で臨床経験を積まれています。ジェネラリストとして幅広い知識はもちろん、専門性やマネジメントスキルも身につける、そのバランスの取れたキャリア形成について話をうかがいました。
Career Step
キャリアステップ
| 2014年 | 社会福祉法人同愛記念病院に入職。中央業務担当 |
|---|---|
| 2015年 | 泌尿器科病棟担当に異動 |
| 2017年 | 循環器内科病棟担当に異動 |
| 2019年 | 注射調剤室担当に異動。東京都病院薬剤師会中小病院部所属 |
| 2020年 | 外科病棟担当に異動 |
| 2021年 | 認定実務実習指導薬剤師取得 |
| 2022年 | 5週間の育児休業取得。小児科病棟担当に異動。日病薬病院薬学認定薬剤師取得 |
| 2023年 | 医療経営士3級取得 |
| 2024年 | アレルギー疾患療養指導士(CAI)取得 |
| 2025年 | 薬品管理室担当に異動。小児アレルギーエデュケーター(PAE)取得 |
Interview
インタビュー
ジェネラリストになれる環境を探し同愛記念病院に入職
科目が変わるたびに勉強の毎日ですが、そのおかげで知識の幅が広がりました
Q.
就職活動で意識していたことを教えてください
就職活動をする際に意識していたことは、「ジェネラリストになれる環境」でした。特定の分野に専門性をもつことも大事ですが、個人的には幅広く薬の情報を理解していて、他職種から質問されたときにすぐに回答できたり、治療方針の変更を提案できたりする薬剤師になりたかったからです。
当時はまだレジデント制度が一般的ではなく、大学病院をはじめとした大規模な病院ではひとつの部署に長く務めるケースがほとんどでした。1~2年ごとに色んな科目を回れる病院で働きたいと思って就職先を探し、巡りあったのが同愛記念病院でした。
当時はまだレジデント制度が一般的ではなく、大学病院をはじめとした大規模な病院ではひとつの部署に長く務めるケースがほとんどでした。1~2年ごとに色んな科目を回れる病院で働きたいと思って就職先を探し、巡りあったのが同愛記念病院でした。
Q.
実際に多くの異動を経験されていますが、イメージ通りの働き方ができていますか
はい、1~2年ごとに異動したいという当時の希望通りの働き方ができています。しかし実際に働いてみると、異動のペースは若干早いと感じるときもありますね。科目が変わると当然携わる疾患も変わるので、その都度勉強が必要です。「理解が深まってきたかな」と思ってきたタイミングで異動になったこともありました。
一方でやはり、さまざまな部署を経験することでしか得られないメリットもあります。泌尿器科の基礎疾患をもつ患者さまが、循環器科など別の科に入院してきた際、疾患の背景や現在の治療段階をしっかりと把握した上で患者さまの状態を診て、チームに適切な薬の情報を提供できるようになりました。
一方でやはり、さまざまな部署を経験することでしか得られないメリットもあります。泌尿器科の基礎疾患をもつ患者さまが、循環器科など別の科に入院してきた際、疾患の背景や現在の治療段階をしっかりと把握した上で患者さまの状態を診て、チームに適切な薬の情報を提供できるようになりました。
小児科・アレルギーの領域で専門性を深める
中規模病院では顔の見える関係性が築きやすく、なんでも相談できる関係性です
Q.
これまで経験した6つの領域の中で、一番やりがいを感じた部署はどこですか
小児科が一番やりがいを感じました。当院は小児アレルギーに特化していて、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどの患者さまが特に多く来院されます。
そのため、「アトピー性皮膚炎を学校でからかわれて通学しにくい」「夜かゆくて眠れず授業中に眠くなってしまう」などの悩みを抱えた子どもたちに出会うことが多いです。私が関わるなかで皮膚の状態が良くなって毎日学校に行けるようになったり、授業に集中できるようになって成績が上がったりする変化を見ると、やりがいを感じます。輝く未来をもった子どもたちを支えているという実感は、小児科ならではの充実感でした。
そのため、「アトピー性皮膚炎を学校でからかわれて通学しにくい」「夜かゆくて眠れず授業中に眠くなってしまう」などの悩みを抱えた子どもたちに出会うことが多いです。私が関わるなかで皮膚の状態が良くなって毎日学校に行けるようになったり、授業に集中できるようになって成績が上がったりする変化を見ると、やりがいを感じます。輝く未来をもった子どもたちを支えているという実感は、小児科ならではの充実感でした。
Q.
もともと小児科に対して興味をもっていたのでしょうか
いいえ、特に小児科に対してこだわりはありませんでした。実際に配属されて働くなかで、やりがいや面白さを発見できたという流れですね。ですので、ジェネラリストを目指しさまざまな領域を経験していなければ、本当に専門性を深めたい領域がどこなのか未だに自覚できていなかったかもしれません。
病院の経営改善に貢献できる人材への成長
最近は薬剤管理やDI業務など、パソコンの前に座る時間が増えてきました
Q.
現在はDI室に異動され、臨床の現場からは一歩引いた立場になりましたがその経緯を教えてください
小児アレルギーエデュケーターを取得し、最前線でより多くの子どもたちの健康に貢献したいという思いはありました。一方で、公益性の高い病院に勤めている薬剤師として、病院経営にプラスをもたらせないかという思いを以前からもっていました。
将来管理職を目指すうえで、薬品管理などバックヤードについても経験を深め、薬剤科全体を見渡せるようになったほうが良いと上長から話をいただいて、異動を決意しました。
将来管理職を目指すうえで、薬品管理などバックヤードについても経験を深め、薬剤科全体を見渡せるようになったほうが良いと上長から話をいただいて、異動を決意しました。
Q.
今後の目標を教えてください
今後はより経営やマネジメントに対しても積極的に学んでいこうと考えています。医療経営に関する民間資格を取得するなど動き出していますがまだ十分ではないので、ゆくゆくは医療系の大学院に通いたいという思いもあります。
病院経営はその構造上、薬剤師だけでできる収益改善には限界があり、医師や看護師と協力することが不可欠です。病院全体の薬剤費に対する考え方や経営に対する考え方を変えることができる人材になることが今の目標です。
病院経営はその構造上、薬剤師だけでできる収益改善には限界があり、医師や看護師と協力することが不可欠です。病院全体の薬剤費に対する考え方や経営に対する考え方を変えることができる人材になることが今の目標です。
