調剤業務にもOTC医薬品の業務にも興味があったので、調剤併設型ドラッグストアの展開に力を入れている企業に絞って就職活動をしていました。さまざまな合同会社説明会で採用担当の方とコミュニケーションをとるなかで、「私も採用業務に携わりたい」という思いが強くなったのです。なかでも当時のクスリのアオキの採用担当の方は、どんな質問をしても簡潔によどみなく回答する姿が印象的で、親身に相談にのっていただき憧れを抱きました。

とはいえ、採用担当者の人柄だけで入社を決めたわけではありません。一番の決め手は、変化に前向きで成長に意欲的な社風でした。私は医療用医薬品にもOTC医薬品にも携わりたい、採用業務もやりたいというように、どんどん新しいことにチャレンジするのが好きな性格なので、成長中のクスリのアオキならばチャレンジできる機会が多そうだと思いました。

また、実際に面接を受けたいくつかの企業で「採用担当の業務に興味がある」と打ち明けたとき、最も歓迎してくれたのもクスリのアオキでした。今振り返ると、薬剤師として一人前になる前から先走っていた気恥ずかしさもありますが、「業務の幅を広げて成長していきたい」という意思を尊重してもらえたことが嬉しかったですね。

実は入社面接のとき、「採用業務にかかわりたい」という要望以外に、「故郷の宮城県にアオキの店舗ができるときは、立ち上げにかかわりたい」という宣言もしたのです。当時の心境としては中長期的な目標であり、「できたらいいな」くらいの気持ちでした。しかし、会社は私の希望を覚えていてくれただけでなく、宮城県の1店舗目立ち上げのチャンスをくれたのです。

まさか新店立ち上げ経験のない私に白羽の矢が立つとは思っていなかったので、このときは本当に感動しました。私は同期入社の薬剤師が55人いますし、今では100人以上の新卒薬剤師が入社しています。その一人ひとりがどんな夢をもっているのか把握し、それを実現できるようチャンスを与えるというのは決して簡単ではありません。もちろん、どんな夢でも言えば叶うわけではなく、私も薬局長として店舗運営や部下の教育などで実績を出した自負はあります。

しかし、それを差し引いてもクスリのアオキは一人ひとりのキャリアと真摯に向き合って、夢の実現をサポートしてくれる会社だと自信をもって言えますね。

「故郷での新店立ち上げ」という大目標が予想外に早く達成されましたが、採用業務への熱意が冷めたわけではありません。リクルーターとしての業務を続けるなかで部長から打診を受けて、採用課に異動という夢が叶いました。

薬学生の皆さんの夢や悩み、生活環境などはそれぞれ異なるため、採用活動にこれというマニュアルはありません。いまはまだ模索中の日々ですが、薬学生の皆さん一人ひとりが長く薬剤師として活躍できるように、頼りになる相談役となれるよう努力しています。