インターンシップ参加の目的
なぜインターンシップに参加するのか――それは、業界や企業の仕事現場を体験することで、就職のミスマッチを防ぐためです。
では、ミスマッチの原因とは何でしょう。代表的な原因は二つあります。
一つは「業界や企業、業務内容の理解不足」、もう一つは「キャリアプランの理解不足」。
さっそく、それぞれの原因について見てみましょう。
①業界や企業、業務内容の理解不足
薬剤師業界や企業に関する情報は、書籍やインターネットからも得られますが、なかには間違った情報や古い情報も混ざっています。
そうした業界や企業、業務内容の理解不足は、就職後「イメージと違う」「こんなはずじゃなかった」という悲劇を起こしかねません。
業界の「今」を知るには、まさに百聞は一見にしかず。インターンシップを利用して実際に働き、現場の薬剤師と話すのが一番です。
また、例えば「薬局」といっても在宅医療に取り組んでいたり、セルフメディケーションを推進したりと、薬局ごとに個性があります。「ドラッグストア」や「病院」も然り。
インターンシップに参加することで、業界や企業、その業務内容についてさまざまな角度から知ることができ、深いに理解につながるのです。
②キャリアプランの理解不足
就職したものの、「この業界、企業で5年後、10年後にどんなキャリアを積んでいるか想像できない」と不安を抱くのも「ミスマッチ」な就職といえるでしょう。
皆さんは、薬学生5年次に病院や薬局で実務実習を経験したと思いますが、授業の一環である実務実習に対し、学生が自主的に就業先を選ぶインターンシップは、実際に「働く」「キャリアを積む」ことを意識しやすいのが特徴。
例えば、調剤薬局にはどんな人が関わっているのか、その企業はどんなキャリアパスを用意しているのか――「働く」意識で現場に立つと、実習とは異なる視点でものごとが見えてくるはずです。それが長期的なキャリアビジョンを描く助けになるのです。
いかがでしたか。ミスマッチによって就職してから後悔しないためにも、ぜひインターンシップに参加してみてください。
それから、インターンシップに参加すると、他大学の薬学生や、社会人として活躍する先輩薬剤師との出会いがあります。
将来について意見を交わしたり、キャリアの相談をしたりと、就職活動を進めるうえで心強いサポーターを得られるのも、インターンシップに参加するメリットといえるでしょう。