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2011年07月15日

アンケート内容「過酷と言われている薬剤師の業務はどれだけ過酷なのか?」

薬剤師の転職支援サービスを行うエムスリーキャリア株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:信長 努)は、医療従事者専門サイト『m3.com』薬剤師会員310名を対象に「過酷と言われている薬剤師の業務はどれだけ過酷なのか」についてアンケート調査を実施しました。

調査期間
2011年6月27日~7月3日
調査対象
『m3.com』薬剤師会員 310名
調査方法
インターネット調査
薬キャリ
https://pcareer.m3.com
リリースページはこちら
https://pcareer.m3.com/release/110715.html

今の職場で「ときどき嫌なことがある」程度でそれほど過酷とは思わない方は69%。

問1薬剤師の業務はいろいろな意味で過酷と言われていますが、どの程度過酷でしょうか?

過酷と言われている薬剤師の業務ですが、実際に調査したところ「ときどき嫌になることがある」「過酷とは思わない」「毎日楽しくて仕方がない」など、それほど過酷とは思っていない方が69%という結果となった。

嫌になったり憂鬱な理由としては下記のコメントが寄せられた。

  • 厚生局の指導なるものが、年々あまりにも細かくなってくる。何故それをしなければならないのか?どこにも書いてないと言うと「等」と末尾に書いてあると言う。そんなことを言ってたらきりがない。1日40枚は、不可能な数字だと思う。
  • 病院の中で、薬剤師が他の技術職と一緒の扱い。危険がいっぱいなのに、評価されない。
  • 高齢化で業務が多忙すぎる。

また、面白い点としては、勤務先別に見てみると、「過酷とは思わない」を選んだ方が30%近くいるのは「個人医院・クリニック」に勤務してる方だけであった。

現在転職を考えている方は51%。

問2あなたは今、転職を考えていますか?

「特に考えていない」が47%と約半数を占めている。反対に「将来的には考えている」「いいところがあれば転職したい」等、転職を考えている方は合わせて51%となった。

転職したい理由としては下記のコメントが寄せられた。

  • 給料よくない。評価されない。仕事に追われる。
  • 長時間労働の中で人件費削減、薬剤師削減の事を本社は考えており、今後のさらなる過酷な労働が想像できるため。
  • 休みが取れない。

今後働きたい職場は「調剤薬局」「総合病院」が人気。

問3あなたが今後働きたい職場を教えてください。

今後働きたい職場では、「調剤薬局」「総合病院」が多かった。また、1位の「調剤薬局」と同じ数で「今と同じ職場」で満足している方が多いこともわかった。「調剤薬局」を選んだ方は、時間の調整などがとれると考えている方が多く、「総合病院」を選んだ方は様々な知識を身につけることが出来ると考えている方が多かった。

「総合病院」と回答した方からは下記のコメントが寄せられた。

  • いろいろな経験ができるから。
  • 同じ職場に他職種がいることで、薬剤師だけの世界にならないため。
  • チーム医療に携わりたいから。

「調剤薬局」と回答した方からは下記のコメントが寄せられた。

  • 現在の仕事のパターンがわかっているから。
  • 時間的な融通がきくから。
  • 体力的に楽だから。

1日の労働時間は、8時間~12時間が71%。

問4あなたの1日の平均労働時間はどれくらいですか?

1日の労働時間は、「8~10時間」が38%、「10~12時間」が33%と、ほとんどの方がこの時間で働いている結果となった。さすがに、18時間以上働いている方はいなかったが、14時間以上働いている方は約2%だが存在した。

41枚以上の処方箋を1日で処方する薬剤師は21%。

問5あなたが1日で処方する処方箋の枚数は平均何枚でしょうか?

1日で処方する処方箋の枚数は、処方しない業種で働いている方々26%を除くと、41枚以上が21%と1位となった。

激務の理由の1位は「医師との関係性の難しさ」。

問6薬剤師が激務だと思うのはどんなところでしょうか?

「医師との関係が複雑で難しい」と答えた方が15%で1位となった。次に「お客様(患者)からのクレーム」「勤務時間の長さ」「責任の重さ」と続いている。

「医師との関係が複雑で難しい」を選んだ方々からは理由として下記のコメントが寄せられた。

  • 処方箋の書き方がまちまちでわかりずらい。
  • 法に基づく用法や適応症とは異なった処方の応需に苦慮する。

また、勤務先別に見てみると、「個人医院・クリニック」に勤務してる方は、「勤務時間が尋常じゃない」を選んだ方は3%と少数であったが、「医師との関係が複雑で難しい」と答えた方は23%となった。

直近の不安は「給与削減」が1位。

問7近い将来抱いている一番の不安とその理由について教えてください。

「給与削減」が21%で1位となった。その次に「残業による体力的な限界」「上司・同僚との人間関係によるストレス」と続いた。「看護師との人間関係によるストレス」「Webサイト掲示板での薬剤師に対する不満コメント」などはほとんどなかった。

「給与削減」を選んだ方からは、下記のコメントが寄せられた。

  • 資格者人口急増による給与水準の低下。
  • 医療費削減による診療報酬の低下に伴い、給料も下がるだろう。
  • ジェネリック推進って、薬局の薬剤師の給与カットと直結している気がする。

男女別に見てみると、男性が「給与削減」が多いのに対して、女性はそれ以上に「上司・同僚との人間関係によるストレス」が4%高くなっている。

一番嬉しいことは「お客様(患者)からのお礼・ねぎらいの言葉」が過半数。

問8これまでの業務の中で一番嬉しかったことは何ですか?

「お客様(患者)からのお礼・ねぎらいの言葉」が過半数を超えて多かった。次に「経営者・上司からの励まし・ねぎらいの言葉」が多かった。

「お客様(患者)からのお礼・ねぎらいの言葉」を選んだ方からは、下記のコメントが寄せられた。

  • 患者さんから、病院へお手紙をいただき、名前を伏せて広報紙に掲載されました。
  • これしかありません。そのためにこの仕事をやっていると言っても過言ではないでしょう。
  • 麻薬処方を頑なに拒んでいた末期がん患者さんに1週間かけて説得し受け入れてもらった。亡くなる前日にご家族とともにお礼の言葉をいただいた。さらに本人から「最後を見送ってほしい」と依頼され、約束どおり見送りました。

また、「調剤薬局」に勤務してる方だけに限ると、「お客様(患者)からのお礼・ねぎらいの言葉」が78%以上を占めた。

モチベーションが下がったひと言「説明はいらないから薬を作るだけでよい」…。

問9お客様(患者)、医師、看護師、経営者等 からのモチベーションが下がったひと言を教えてください。

以下がコメントとなっています。かなり辛辣な言葉を頂くケースもあるようです。

  • 説明はいらないからお前らは薬を作るだけでよいと患者から言われた時。
  • 薬剤師は薬だけ出せばいい。何も話すな。
  • 経営側からの「とにかく待たせないで早く渡せばいいんだ」の一言。
  • 薬剤師がいなくても医療は成り立つ。
  • 管理職をしていた時に経営者と意見が合わず「代わりの人間にやらせるから」という発言を私のいない朝礼で職員全員の前でした時。
  • 大学病院に勤めていた時に、以前に辞めた人に対して薬剤部長が、「私は顔が広いんだ。今後他で働けなくすることなど簡単なんだよ」と脅したと聞いた時。
  • 常に自室に閉じこもっている看護部長から「良く分からないけど、薬剤師はもっと頑張れるんじゃない?」
  • 経営者より 自分の給料は自分で稼げ。
  • 違法な請求をしているのではないかと患者から言われた時。
  • 上司から、外様大学出身のお前の出世は一番最後だと言われた時。

ストレス回避の方法は、「スポーツ」「お酒」「異業種とのコミュニケーション」など。

問10ストレス回避のために何か工夫されていることはありますか?

以下がコメントとなっています。

  • 趣味の時間をできるだけつくるように心がける。
  • 映画鑑賞、バイクでのツーリング。
  • スポーツをする。
  • 良く寝る。
  • 嫌な事があった時には直ぐ帰り風呂に入り寝てしまいます。
  • お酒を飲む。
  • 家族のだんらんと同僚との飲み会。
  • 愚痴を聞いてもらう。
  • 薬剤師間の情報交換を行う。
  • 異業種の方との飲食・カラオケをする。
  • 休日は職場以外の人と会い、医療業界以外の考え方に触れる。
  • コミュニケーションを密にするよう心がけている。
  • マッサージに行ったりする。他人のことは気にしないと自分に言い聞かせている。
  • 職員へのねぎらいを心がける。
  • メンタルクリニックから、SSRIや安定剤を処方してもらっている。
  • オン、オフを上手く使い分け、オフの時は仕事のことをあまり考えないようにする。
  • 関係各所(職場内)に相談する。

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