厚生労働省は、民間企業がレセプト情報・特定健診等のナショナルデータベース(NDB)を公益目的で二次利用できるよう、NDBデータを傷病名や地域、年齢などの単位で集計した報告書「NDB白書(仮称)」の作成に着手する。完成予定は2016年2月。7月30日に開かれた「レセプト情報等の提供に関する有識者会議」で了承された。これまで会議では、さまざまな調査に活用できる基礎的な集計表を作成し、公表する仕組みが必要であると提言されていた(厚生労働省「いわゆるNDB白書の作成について」)。

公的データの民間利用については、有用な分析のためにできるだけ多くの未加工データをほしい企業側のニーズと、利用目的の公共性やプライバシー保護、コストとの兼ね合いが問題となる。特にレセプトのような情報の機密性が高い情報は、細心の注意を払って扱わなければならない。「厚労省が加工・集計した上で基礎的なデータを提供する」という今回の例は、そうした状況を踏まえた折衷案といえよう。

ビッグデータ活用の必要性が、広い領域で叫ばれて久しい。特に医療情報は、その公益性の高さから注目を集めている。重要なのは、そうしたデータが個人にどのような便益をもたらすかだ。毎日、多くの患者や処方箋に接する薬剤師が持つ知見や「現場感覚」は、データの活用法を考えるうえでも有用だろう。
皆さんも、日々の業務を普段とは異なる角度から見直すと、多くの気付きがあるかもしれない。

薬キャリ編集部R.S.

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