スイッチOTC
スイッチOTC市場の推移(富士経済より)

富士経済は2月20日、2014年のスイッチOTCの市場規模が1620億円にのぼり、1375億円であった05年と比べて17.8%増加したことを発表した。調査結果の考察として同社は以下のように発表している。

一般用医薬品の低調な推移が続く中、スイッチOTCは多くの薬効で堅調に拡大している。近年、スイッチOTC市場をけん引しているのは感冒関連用薬や鼻炎治療剤、解熱鎮痛剤などの好調で、解熱鎮痛剤「ロキソニン」は有効成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物のスイッチOTC化が火付け役となった。今後も一般用医薬品におけるスイッチOTC構成比は拡大すると予測される。

日本薬学会によると、スイッチOTC薬とは「医療用医薬品として用いられていた有効成分を一般用医薬品として使用できるようにスイッチした(切替えた)もの」と定義されている。また、14年の薬事法改正では、医療用から一般用に移行してからの期間が短く、一般用医薬品としてのリスクが不明なスイッチOTC薬は、適正な使用のために薬剤師の対面による情報の提供と指導を必要とする「要指導医薬品」として取り扱うことが決められた。

日本OTC医薬品協会の吉野俊昭会長による年頭所感の中で、15年度に重点的に取り組む協会活動として以下5項目を挙げている。
1 一般薬等に関する所得控除制度の創設
2 スイッチOTCの促進
3 ビタミン含有保健剤の販売製造承認基準の見直し
4 薬育
5 日本の一般薬を海外の生活者にも利用してもらえるようにする取り組み

国が推進するセルフメディケーションにおいて、OTC医薬品の販売量増加は大きな課題だ。現状、薬局やドラッグストアでOTC医薬品を購入するより、病院に処方箋を出してもらい薬を購入する方が、患者の負担額が少ないということが一般的。正直、患者の立場では自身の支払い額が少ない方が良いのは当然で、OTCより処方薬を選ぶのはやむを得ない部分もある。しかし(1)の「所得控除制度」が実現すれば、OTC医薬品を選ぶ患者も増えるのではないだろうか。そして、OTC医薬品の流通が増えた時こそ、薬剤師の役割が問われるはずであり、その時代はじきに来る。薬選びに迷った際、患者に適切なアドバイスをするには、医薬品の知識だけでなくコミュニケーション能力も重要だ。薬剤師のスキルアップが今必要と言われているのはこのような背景もある。

薬キャリ編集部Y.K.

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