2015年8月29日、日本医療政策機構主催で「かかりつけ薬剤師のあるべき姿-薬剤師クライシスを乗り越えるために」のフォーラムが東京都内で開催された。参加者は110人。

当日のプログラムは①厚生労働省 医薬食品局総務課医薬情報室長の田宮憲一氏による基調講演、②厚生労働省保険局、日本薬剤師会、薬局経営者をはじめとする有識者(※1)によるパネルディスカッション、③厚生労働省 大臣官房審議官(医療保険担当)の武田俊彦氏による特別発言の3部構成。

◆第1部 厚生労働省 医薬食品局総務課医薬情報室の田宮憲一氏による基調講演
田宮氏は、医薬分業が68.7%まで進んだ理由を薬価差の縮小にあると述べた。さらに、現在の薬局は門前型が多く、OTC医薬品の販売を手放したことで、地域住民にとって薬局が遠い存在になってしまっていることを語った。「かかりつけ薬局になるには、患者に薬局を使うメリットを感じてもらわなくてはいけない。そのために在宅や地域包括ケアシステム、セルフメディケーションなど、薬剤師としてどう役割を果たしていくべきかが重要。かかりつけ薬剤師が職能を発揮するために企業は、人材育成、適切な業務管理、組織の強化をする必要がある」と述べた。

◆第2部 有識者によるパネルディスカッション
脱門前型の展開、在宅医療、電子お薬手帳、患者のニーズに合わせた店づくりなど、それぞれのパネリストが「かかりつけ薬局としての取り組み」を発表し、「ポリファーマシーに挑む!求められる薬剤師の職能とは?」と「かかりつけ薬局の要件は?-かかりつけ薬局、薬剤師として求められる機能」の2つのテーマで意見が交わされた。
中井氏は「患者や他職種に対して普段から顔の見える薬剤師になり、薬剤師自身が覚悟を持って、立地依存から薬剤師(ヒト)依存の時代に向けて行動すべき。」と語った。

◆第3部 厚生労働省 大臣官房審議官(医療保険担当)の武田俊彦氏による特別発言
武田氏は「薬剤師のあるべき姿が規制改革会議で話題となったことで、現場が危機感を持ち、医薬分業がなぜ必要なのか改めて考えるきっかけとなった。これはピンチではなくチャンス。薬剤師が患者の薬剤を減らす取り組みを積極的に行ってほしい。今日は大変有意義だった。」と最後を締めくくった。

※1
◆パネリスト
・安部好弘氏(日本薬剤師会 常務理事)
・飯島伴典氏(木町薬局、上田薬剤会薬局部委員長)
・伊藤啓氏(川崎市薬剤師会 理事、harmoプロジェクトリーダー、株式会社宮前調剤薬局 代表取締役)
・小森雄太氏(薬樹株式会社 代表取締役)
・中井清人氏(厚生労働省 保険局医療課薬剤管理官)
・狭間研至氏(ファルメディコ株式会社 代表取締役社長、日本在宅薬学会 理事長)

◆モデレーター
・宮田俊男氏(日本医療機構 エグゼクティブディレクター)
・望月英梨氏(エルゼビア・ジャパン株式会社 Monthlyミクス編集部 グローバルコンテンツ・エディター)

薬キャリ編集部A.K.

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