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2015年3月に行われた「第100回薬剤師国家試験」の合格率は63.17%。第99回に引き続き合格率は2年連続60%台となり、新卒採用が計画通りに進まなかったために、中途採用を強化する企業が多く見られました。そこで薬キャリ編集部では、調剤薬局、ドラッグストアの大手9社に「2015年度の採用計画・実績」と「2016年度の採用計画」についてアンケートを実施。2016年度の薬剤師転職市場の動向を探ります。

【協力企業一覧(五十音順)】株式会社アイセイ薬局、株式会社ウィーズ、株式会社エスマイル、スギホールディングス株式会社、たんぽぽ薬局株式会社、株式会社ファルコホールディングス、株式会社ファーコス、ファーマライズホールディングス株式会社、株式会社メディカル一光

卒業試験、薬剤師国家試験が大きく影響。各社の新卒採用計画は下回る結果に

2015年度の新卒採用実績は、すべての企業が採用計画を下回る結果となりました。なかには、内定段階までは計画通りだったにも関わらず、卒業試験と国家試験の影響を受けて、計画人数に届かなかったという企業も。
そのため、近年は各企業が予備校講師を招いて国家試験対策講座を開く他、社員が国家試験合格のためのアドバイスをする「リクルーター制度」を導入するなど、学生の合格サポートに力を入れる企業が目立ちます。

そして、各企業の採用担当者に「2015年度新卒採用に対する所感」を聞いた結果が下の表のコメントです。
「合格率の低下を受けて2016年度の採用計画人数を増やした」「計画通りに採用が進まなかったため、来年度は対策を考えたい」など、各社、予測しづらい新卒採用への対策を講じる考えのようです。また、薬学生に対しては「実務実習を通して真剣に薬剤師としての将来を考えている学生が多かった」と評価する意見が多く聞かれました。

2015年度新卒採用に対する各社の所感
今年は応募数が若干減少し、2014年度に比べて学生が就職先を絞り込んでいる印象があった。
実務実習を通して薬剤師の業務をよく理解したうえで就職活動を行っている印象を持った。
補正対象問題、不適切問題の処理により、自己採点後から合格発表までの間、最終入社数の確定時に混乱が生じた。
当初は内定者目標数に達していたものの、卒業試験・国家試験結果の影響を大きく受け、新卒採用が計画通りに進まなかった。
総合職希望の新卒が多く、やる気に溢れた学生を採用することができた。
大学の卒業延期、国家試験の不合格者を見据えた採用活動が必要であると感じ、2016年度は新卒採用数を昨年度より計画数を増やす。
今年から就職活動開始時期が変更となり、採用のスケジュール調整が難しかった。

企業が中途薬剤師に求めるものとは

2015年度は国家試験の結果を受けて新卒採用が計画通りに行かなかった企業が、急遽、中途採用にシフトして人材確保に奔走しました。では、2016年度の採用はどのように考えているのでしょうか。

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ファーマライズホールディングスは新卒、中途ともに同じ人数で、スギホールディングスとファルコホールディングスは中途よりも新卒を多く、ウィーズ、エスマイル、ファーコスは新卒よりも中途を増やす予定。9社中3社が中途採用に力を入れる方針のようです。一方、アイセイ薬局、たんぽぽ薬局は「新卒の採用人数次第で中途の採用人数を変える」と回答。

では、各社が中途薬剤師に求めるものとはいったい何でしょうか。
下記のアンケートの回答を見ると、「即戦力」や「自ら行動する力」が期待されていることが分かります。調剤はもちろん、在宅やOTC販売の経験、さらに人材のマネジメント能力を求める企業が多く、医療人や社会人としての意識を要望する声も聞こえました。中途薬剤師には、地域医療や在宅を含めて「時代の変化に対応する薬局作りに貢献できる薬剤師」が求められているようです。

中途薬剤師に求めるもの
即戦力、指導力、マネジメント力
医療人、社会人として組織の中で働く意識をしっかり持っていただきたい。自ら前に進んでチャレンジできる方が望ましい。
患者さまの立場に立ち、患者さまから信頼される薬剤師となることが大切と考え、行動できる人。
柔軟性。時代の変化に対応する薬局づくりを目指すためには、臨機応変に行動できる薬剤師を育成していきたいと考えている。
業務適応力、即戦力としてのスキル。
地域医療において医療人としての情熱をもって患者さまに貢献しようとする人。
薬剤師の基盤となる患者様との服薬指導を中心としたコミュニケーション能力のほか、 後輩や部下の管理指導の経験など薬局店舗の経営を担うことのできる人。
調剤薬局勤務の薬剤師には即戦力。接客がメインとなるためドラッグストア勤務の薬剤師には人柄を重視している。
企業理念に共感し、自ら行動できる人。
外部で積んだ経験を生かし、組織力、企業力を向上させられる人。

どうなる? 2016年度の薬剤師転職市場

今回のアンケート結果を踏まえると、調剤薬局、ドラッグストア各社は、2016年度も新卒、中途ともに積極的に採用していく計画で、引き続き、薬剤師は売り手市場といえます。しかし、卒業試験や国家試験の結果次第で中途の採用人数を変更する方針の企業もあり、このまま売り手市場が続くとは言い切れません。転職を考えているならば、今がチャンスと言えそうです。
もし転職を迷っているなら、まず一度、転職エージェントのコンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか。
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