公益財団法人日本医療機能評価機構が、ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業の第13回集計報告(2015年1月~6月)を発表した。
同機構では、全国の薬局で発生した「ヒヤリ・ハット」事例を収集し、事例を分析。医療の安全対策に有用な情報として提供し、医療事故の防止を目的としている。
今回の調査に参加した薬局は全国8514施設で、そのうち報告のあった薬局は372施設、公表件数は2329件。

2329件の事例の中で、もっと多かったのが「調剤」に関する報告で1793件。次いで「疑義照会」関連が529件、「特定保健医療材料」が5件、医療品の販売が2件であった。
「調剤」の内訳をみると、「数量間違い」が492件で最多、「薬剤取違え」(381件)や「規格・剤形間違い」(294件)「薬袋の記載間違い」(101件)も多かった。他は、「調剤忘れ」74件、「処方せん監査間違い」79件、「秤量間違い」11件、「分包間違い」55件、「説明文書の取違え」1件、「分包紙の情報間違い」10件、「その他(調剤)」211件。

興味深いのは「疑義照会に関する項目」で、「疑義があると判断した理由」は、48.4%が「当該処方せんと薬局で管理している情報で判断」と回答していることだろう。かかりつけ薬局(健康サポート薬局)による薬歴の一元管理で、患者の安全な薬物治療を支援できることを示している。

一方、薬剤師のヒヤリ・ハット事例の発生要因としては、最多が「確認を怠った」、次いで「勤務状況が繁忙だった」となった。健康サポート薬局の推進などで薬剤師の業務範囲が拡大している昨今、過度な業務負担でヒヤリ・ハットが起きないよう、管理者側も配慮が必要だろう。

薬キャリ編集部Y.K.

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