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育休取得率の公表は会社選びに役立つ?ママ薬剤師が確認したいポイント

転職先を選ぶとき、「育休取得率が高い会社なら子育てをしながら安心して働けそう」と感じる人は多いでしょう。

ただし、数字が高いだけで、育休を長く取得できる、復職後も無理なく働けるとは限りません。

本記事では、育休取得率の公表義務と、ママ薬剤師が会社選びで確認したいポイントを解説します。

記事のポイント
・育休取得率は働きやすい会社を選ぶ参考になる。
・取得期間や復職後の働き方も併せて確認することが大切。
・時短勤務や職場の人員体制についても確認しよう。

育休取得率の公表は会社選びの参考になる?

育休取得率が高いと子育てに理解がある会社のように思えますが、実際はどうなのでしょうか。

育児と仕事を両立しやすい職場かを判断する材料になる

育休取得率を見ると、制度が利用された実績がどれだけあるかを確認できます。

求人票に「子育てに理解のある職場」「育児と両立しやすい」と書かれていても、実際の様子が分からないことがあります。

取得率が継続して高ければ、育休を申し出やすい雰囲気や、休業者を支える仕組みが整っていると考えられます。

育休取得率だけで働きやすさを判断するのは難しい

ただし、育休取得率だけで働きやすさを判断するのは難しいでしょう。

まず、1日だけ取得した人も、1年間取得した人も、取得者として数えられます。

また、育休は取得できても、復職後に遅番や土日勤務へ対応できず、退職する人が多い職場かもしれません。

取得率は、会社を判断する一つの指標として使い、取得期間や復職後の働き方も確認しましょう。

育休取得率の公表義務とは?

育休取得率を公表する義務があることを知らない方も多いのではないでしょうか。まず、公表義務の内容について確認してみましょう。

2025年4月から従業員300人超の企業に対象が拡大

一定規模を超える企業には、男性の育児休業等の取得状況を年1回公表することが義務付けられています。

2025年から、育児・介護休業法に基づく育児休業等の取得状況の公表義務が拡大されました。

それまでは労働者が1,000人を超える企業が対象でしたが、現在は300人を超える企業も対象です。

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育休取得率の公表義務の対象企業は?

育休取得率公表の対象となるのは、常時雇用する労働者が300人を超える企業です。

企業が公表するのは、男性の次のいずれかの割合です。

・育児休業等を取得した割合

・育児休業等と育児目的休暇を取得した割合

公表義務の中心は男性の取得状況であり、女性の育休取得率や男女の平均取得日数まで公表を義務付ける制度ではありません。

また、従業員300人以下の会社には法律上の公表義務がありません。

ただし、義務の対象外でも、自主的に育休取得率や両立支援の取り組みを公表している企業はあります。

育休取得率の公表と「くるみん認定」は何が違う?

「くるみん認定」は、次世代育成支援対策推進法に基づき、企業が一般事業主行動計画を策定・実施し、男女の育休取得状況や労働時間、両立支援制度などの認定基準を満たした場合に、厚生労働大臣の認定を受ける制度です。

育休取得率の公表義務は、一定規模の企業が育休の実態を公開するためのルールです。

一方、くるみん認定は、子育て支援に関する複数の基準を満たした企業を国が認定する仕組みとなっています。

くるみん認定を受けていることも会社選びの参考になりますが、認定だけでその会社の働きやすさが保証されるわけではありません。

参考:くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて/厚生労働省

育休取得率の高い会社の見分け方

育休取得率は、会社の公式サイトや厚生労働省のサイトで調べられます。

薬局はどこで育休取得率を公表している?

調剤薬局やドラッグストアの育休取得率を知りたいときは、会社の公式サイトや求人票をチェックしましょう。

また、厚生労働省が運営する「両立支援のひろば」でも育休取得率が公表されています。

ただ、薬局の場合は店舗名と運営会社名が異なるケースも少なくありません。

まずは求人票や店舗の公式サイトで法人名を確認してから検索すると、情報を見つけやすくなります。

会社の公式サイトや求人票を確認する

調剤薬局やドラッグストアの育休取得率は、会社の公式サイトにある次のようなページに掲載されることが多くなっています。

・採用情報
・サステナビリティ
・女性活躍・両立支援
・育児休業等の取得状況

育休取得率を見るときは、数字だけでなく、対象年度と集計対象も確認しましょう。

「育休取得率100%」と書かれていても、女性のみの取得率である可能性があります。男女合計なのか、男性と女性を分けた数字なのかによって意味が異なります。

また、1年間だけの実績ではなく、複数年度の数字が掲載されていれば、継続的に育休を利用できているかも判断しやすくなります。

「両立支援のひろば」で企業名を検索する

公式サイトで見つからない場合は、厚生労働省が運営する両立支援のひろばで企業名を検索してみましょう。

両立支援のひろばでは、企業が公表した育児休業等の取得状況のほか、一般事業主行動計画や仕事と家庭の両立を支援する取り組みを確認できます。

参考:両立支援のひろば/厚生労働省

育休取得率のチェックポイント

育休取得率を見るときには、以下のポイントに注意しましょう。

男性と女性の取得率を分けて確認する

女性の育休取得率が高くても、男性の取得率が極端に低い場合は、育児支援が女性に偏っている可能性があります。

また、法律に基づいて公表されている数字が男性のみであれば、女性の実績はわかりません。

転職活動中に女性の取得率がわからないときは、採用担当者や転職エージェントに確認してみましょう。

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取得率だけでなく平均取得日数も見る

育休取得率とあわせて、平均取得日数や取得期間の分布も確認しましょう。

特に男性の育休取得率は、短期間の取得によって数字が高くなっている場合があります。「1か月以上取得した人の割合」などが掲載されていれば、長期間休める職場かを判断しやすくなります。

育休から復職した人数や復職後の定着率まで公表している企業であれば、さらに参考になります。

本部と店舗では制度の利用しやすさが異なる場合がある

会社全体の取得率が高くても、すべての店舗で同じように育休を取得できるとは限りません。

本部には人員の余裕があっても、店舗では薬剤師の配置人数が少なく、育児休業者をカバーしにくい場合があります。

全国の取得率だけで判断せず、希望する地域や配属予定店舗における取得・復職事例も確認しましょう。

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男性の育休取得率の高さが名ばかりではないかを見極める

男性の育休取得率については、取得した人数だけでなく、次の点も確認します。

・平均取得日数

・1か月以上取得した人の割合

・管理職の取得実績

・休業中の業務を補う体制

・複数年度にわたる取得実績

取得率が高くても、大半が1日や数日の取得であれば、育休を利用しやすい職場とは言い切れません。

ママ薬剤師が会社選びで確認したいポイント

育休復帰後も無理なく働き続けるためには、育休取得率以外の制度や店舗の人員体制を確認する必要があります。

育休の取得期間と復職後の定着状況

実際にどのくらいの期間育休を取得している人が多いか、復職した人がその後も働き続けているかを確認しましょう。

面接では、次のように具体的に質問すると実態が見えやすくなります。

「直近で育休から復職した薬剤師はいますか」
「復職後は、どのような勤務時間で働いていますか」
「育休から復職した人のうち、現在も勤務している人はどのくらいいますか」

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子どもが何歳まで短時間勤務を利用できるか

法律上、子どもが3歳までは一定の要件のもとで短時間勤務制度を設けることが義務付けられています。

会社によっては、小学校入学前や小学校卒業まで対象を広げています。

利用できる年齢だけでなく、1日の勤務時間や土日勤務や遅番の扱いなども確認しましょう。

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パートにどのくらい制度が適用されているか

育児休業や子の看護等休暇などは、基本的にはパートや有期雇用労働者も対象になります。

一方、会社独自の育児手当や法定を上回る短時間勤務制度は、正社員に限定されている場合があります。

求人票の「育児支援制度あり」という記載だけで判断せず、自分の雇用形態でも利用できるかを確認しましょう。

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育休や急な欠勤に対するフォロー体制はあるか

薬局勤務を続けるうえでは、育休中だけでなく、子どもの発熱などによる急な欠勤への対応も重要です。

近隣店舗から応援が出るか、ラウンダー薬剤師がいるか、余裕を持った人員配置になっているかを確認しましょう。

休むたびに同僚の薬剤師へ負担が集中する職場では、制度があっても利用しづらくなります。

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育休取得率と実際の職場環境をあわせて確認しよう

育休取得率は、会社の両立支援に対する姿勢や制度の利用実績を知るための重要な指標です。 しかし、育休取得率が高いという理由だけで、復職後も働きやすい職場だと判断することはできません。

平均取得日数や復職後の定着状況、短時間勤務を利用できる期間、店舗の人員体制などを確認することが大切です。

公表された数字と実際の職場環境の両方を確かめることで、育児と薬剤師の仕事を無理なく続けられる会社を選びやすくなります。

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薬剤師コラム編集部
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