株式会社ウィーズ
「権限は移譲するけど、責任はとらせない」誇るべき水平型組織のあり方
代表取締役
塩月 清和
(しおつき きよかず)
代表取締役
塩月 清和(しおつき きよかず)
全国500店舗以上を展開しており、今も急成長を続けている株式会社ウィーズ。徹底した“水平型組織”を謳い、「社長はないがしろにされているくらいが丁度いい」と笑う塩月清和代表取締役に、経営理念や組織のあり方、今後の展望をうかがいました。
上司が経過報告を受けるなら、権限移譲をする意味がない
”上位者から汗をかく”がウィーズのモットーのひとつ
Q. 
ウィーズの経営理念について教えてください
ウィーズでは、「人としての成長を果たし、企業としての限界を超える」という経営理念を掲げています。

薬剤師は専門職であるからか、仕事やキャリアを考える際に「薬剤師として」という枕詞をつけてしまう人が多いです。しかし薬剤師として成長するためには、まずは「人として」成長することが大切ではないでしょうか。それがなければ、患者さまからの信頼を得られないですよね。

ですが、こうした「正論」を掲げても、上意下達では人はついてきません。こうした理念をお題目にして唱えなくても、自然と社員が成長していきたくなる“空気”をつくることが大切です。そして、それを実現しているのがウィーズの水平型の組織構造です。
Q. 
ウィーズの「水平型組織」について教えてください
我々はピラミッドのような垂直型の組織を完全否定しています。水平型の、いわば“サークル活動”のような組織風土を大切にしている会社です。噛み砕いて言うと、ウィーズにあるのは「誰が偉いか」ではなく「誰が何を担当するのか」だけなのです。たとえば、私が飲み会に遅参したときの話をしましょうか。ウィーズでは「ここ空いてますよ~!」と社員から手招きされて、社員と社員の間に座らせてもらう感じです。まかり間違っても、社員一同がかしこまって「ささ、上座へどうぞ」なんてことはありえない(笑)。冗談のように聞こえるかもしれませんが、トップ(もちろん私の事ですよ)がどれだけ「ないがしろ」にされているかは水平型組織の浸透度を図る重要な指標です。

もうひとつ、ウィーズの水平型組織を象徴する代表的なものは「権限移譲」です。一般的な会社では権限委譲といっても、定期的に上司に報告することが前提になっているケースが多いようです。しかし、ウィーズに経過報告はありません。経過報告のたびに上司のフィードバックという名の介入が入るのでは、権限移譲の意味がないと考えるからです。上司に経過報告をした場合と、最後まで本人がやりきった場合、どちらのほうが人として成長できるか、議論するまでもないですよね。

ただし誤解しないでいただきたいのは、”自己責任”の名の下に放任するわけではないということです。「お金は出すけど口は出さない。権限は委譲するけど、責任は取らせない」これがウィーズのあり方です。責任をとるのは、任命した経営層・役員の役目。こうした体制があって初めて、若手社員が伸び伸びとチャレンジできるのです。ウィーズに独立開業や経営者を目指したい薬学生が集まる理由の一端がここにあります。

このような話をすると、よく周りから「どうしてそんなに若手の気持ちがわかるのですか?」と質問を受けます。それは、今でも私がシフトの割り当てなど新入社員のやるような実務的な仕事も請け負っているからです。なぜ、そんな実務をするのかと言えば、ウィーズは“サークル活動”のような会社だからです。プロ野球チームならば、選手や監督が自らグラウンド整備はしないでしょう。でも、野球サークルならばそうではない。徹底した水平型組織であるとは、こういうことなのです。
目指すべき夢は「真に国民の皆さまから信頼される組織」
従来の薬局業態にとらわれず、新しい業態のあり方を追いかける
Q. 
どのような薬学生がウィーズにマッチするのでしょうか
ウィーズの採用に関するスタンスは「画一的な対応はしない」ことです。なぜなら、一人ひとり仕事に対する考え方や人生における優先順位が異なることは当たり前だからです。

だからこそ、面接でも「こんなスキル・経験がある人にだけ来てほしい!」と上から目線の対応はしません。一貫して「ウィーズはこんな会社です。参加したいならぜひ来てください。あなたの特性に合わせた居場所を用意するから」という姿勢です。だからこそ、バラエティに富んだ多様性のある人材が集まるし、社員から信頼される会社になっていくのです。
Q. 
これからのウィーズが目指す未来について教えてください
真に国民の皆さまから信頼される、薬局を核とした小売業の新たな業態の開発」がウィーズの夢です。処方薬を持って店舗へ来られた「患者さま」だけでなく、薬局・薬剤師業の枠組みを超え、「国民の皆さま」の健康に寄り添った店舗づくりを目指しています。

裏を返すと今の薬剤師は、患者さまからの信頼を十分に勝ち得ていないと考えています。例をひとつ挙げると、薬剤師が店舗異動した際、「この薬剤師さんでなければ嫌だ」関係を継続するために別店舗まで足を運んでくださる患者さまはどれだけいるでしょうか。残念ながら、現状このようなケースは稀でしょう。

薬剤師が真に信頼される存在になるためには、どのように職務・職責・職域を広げていけば良いのか。これを一緒に模索しながら事業展開をしていくことが肝要です。

そして、この夢は5年や10年で叶うほど簡単な問題ではありません。20年、30年かかるかもしれないこの夢を叶えるために一緒に歩み、受け継いでくれるような人が集まってくれるとありがたいですね。
就活アドバイザーからひと言
他に類を見ない「風通しの良さ」が備わった、急成長中の薬局チェーン
株式会社ウィーズは、水平型の組織運営を徹底している点が最大の特徴です。職位による垣根がないため他事業部や管理職とコミュニケーションできる機会が多く、キャリアの幅を広げるチャンスが豊富です。さらに、勤続年数に関わらず、努力と資質次第で新事業にチャレンジできる環境があるため、早期キャリアアップを目指したい学生にはぴったりです。