”資格以外”に必要なもの
2014/02/19
みなさん、こんにちは！
エムスリーキャリアの古川 達也です。
薬剤師として仕事をするためには、まず『薬剤師資格』の取得がなによりも不可欠です。
日本において、『専門知識』というものは非常に重視されています。
しかしながら、多くの方は”『薬剤師資格』の取得がゴール”になってしまっているようです。
世間でも、『資格が持って入れば、職には困らない』と言われることが多いですよね。
しかし薬剤師という仕事は、今後『資格があれば問題ない』というわけではありません。
今まで、薬剤師の仕事というものは、『薬剤師で完結』する業務が多くありましたが、
今後は、多職種との連携があり、患者様だけでなく、患者様のご家族と接する機会も
出てきます。
そういった中で、これからの薬剤師に必要なものはなにか？
医療の現場で”薬剤師の存在価値”を発揮していくためのスキル
ではないでしょうか？
コミュニケーション能力が必要なのは、お分かりかとは思います。
例えば、これからもっと注力されていくだろう緩和ケアにおいて、
薬剤師は医師と対等に意見を述べたり、いざという時の決断力や
リーダーシップが求められるでしょう。
また、在宅医療では、
ご家族の介護に対するモチベーションが下がってしまった時や、
在宅医療チームで連携ミスが起こった時には、
自分の職種に関係なく、問題解決スキルや、そのためのまわりを巻き込んでいく力
が必要になっていきます。
みなさん、もうおわかりかと思いますが、
医療の現場で”薬剤師の存在価値”を発揮していくためのスキルとは、
決断力・リーダーシップ・問題解決スキル・まわりを巻き込んでいく力等、
社会人として必要なスキルだということです。
しかもこれらのスキルは、自然に身につくものではなく、
自分自身で身につけ、伸ばそうという気持ちがなければ身につけることが困難なスキルです。
正直なところ、世の中の状況を見ていると、まだまだ『薬剤師資格』だけでも、薬剤師は
仕事をしていくことができるかもしれません。
しかし、今後、薬剤師の役割は調剤業務ではなく、服薬指導に重きが置かれ、
薬局の外を出て様々な職種の方と仕事をしていくことを考えた時、
『薬剤師資格』だけで満足している薬剤師が、薬剤師として活躍していくことは難しいでしょう。
自分自身が『薬剤師』ということに満足するのではなく、
『社会人としてどんなスキルが必要か？』を考えていくことは、
今後の薬剤師業界で生き抜くためには非常に重要になってくるのではないでしょうか？
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山田 宣人
