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【2019年版】薬剤師の需要はどうなる?転職市場大胆予測!

薬剤師の転職市場は、かねてより”売り手市場”といわれています。 売り手市場とは、求人数に対して薬剤師数が不足しているため、企業・医療機関は好条件を提示しないと薬剤師が集まらない状態。薬剤師にとっては、多くの企業から内定を獲得しやすく、条件の良い転職先を選ぶ余裕がある状態と言えます。

2018年 薬剤師の転職市場大胆予測!

とはいえ、薬剤師業界を取り巻く現状は決して穏やかなものではありません。 2018年度診療報酬・介護報酬同時改定の議論のなかで、財務省は調剤報酬について「水準を十分に引き下げる」ことを要求。財源である社会保障費の増大は、今後も国が取り組んでいく重要課題であり、調剤報酬は厳しい改定が続いていくことが予想されます。

そんな2018年、薬剤師の転職市場はどのように変化していくのでしょうか。 今回は、「薬キャリ」提携の転職エージェント17社に2018年の薬剤師転職市場動向についてアンケートを実施しました。来年の市場動向について大胆に予測していきます!

なお、「転職市場動向について最新の情報を知りたい」という方は転職エージェントへの登録がおすすめです。コンサルタントは各社の最新求人を保有しており、その情報をもとに「そもそも転職すべきか」からアドバイスしてもらえます。ぜひ登録しましょう。

※2019年5月追記

2019年は診療報酬改定がなかったため、転職市場動向は2018年から大きく変わっていません。しかしながら、中長期的にみると「買い手市場化」を加速させる出来事がありました。

それは、2019年4月に厚生労働省が発出した「調剤業務のあり方について」の通知です。ピッキングなど一部の作業について、要件を満たせば薬剤師以外の職員が代行できることが明示されました。これにより、薬局・ドラッグストア業界では、薬剤師よりも低い年収で作業を代行できる医療事務(テクニシャン)の採用を強化し、薬剤師の採用を抑える企業が出てくる恐れがあります。

今後、買い手市場化が進むなかで薬剤師として市場価値を高めるためには、他職種や機械が代行できない業務で専門性を発揮していく必要があります。対人業務に注力し患者から信頼される「かかりつけ薬剤師」となることが、これまで以上に求められていくでしょう。


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業界全体:緩やかな薬剤師優位をキープ

まずは業界全体についてみていきましょう。 下の円グラフから分かる通り、転職市場において「薬剤師優位」「どちらかと言えば薬剤師優位」の状況は変わらないという意見が6割強となっています。 ただし、「どちらかと言えば〇〇」の選択が全体の9割近くを占めていることから、明確な薬剤師優位ではなく徐々に均衡状態に向かっているとも言えそうです。

さらに、アンケート結果では都市部と地方の地域による薬剤師需給の差について言及する転職エージェントが目立ちました。 地域による需給の差とは、人口の集中する都市部には薬剤師も多いため、転職における薬剤師の優位性は低くなりがちであり、逆に薬剤師を集めるのに苦労する地方では好条件での転職になりやすいというものです。 地方における薬剤師不足は解消のめどが立っておらず、今後も薬剤師優位の転職市場が続いていく見込みです。

2018年 薬剤師の転職市場大胆予測!_全業界

どちらかと言えば薬剤師優位

依然として都市部以外では人手不足が続いており、2018年度診療報酬改定の打撃を踏まえても、薬剤師優位の状況は変わらないと考えたため。

国家試験の合格状況はまだ不明だが、現状の薬剤師不足の状況はまだ続くと考えられるため。

新卒の国家試験合格率にもよるが、地方においてはまだ不足感がある。転職市場として捉えると、どちらかと言えば薬剤師優位。

どちらかと言えば企業優位

報酬改定等により企業側の財政状況が圧迫され、無理が利かなくなり、条件交渉がしづらくなってきております。

エリアによって採用については格差があり、採用困難地域はこれまで通り薬剤師優位。


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調剤薬局業界:中小規模の事業所が採用難

次は調剤薬局業界です。「どちらかと言えば薬剤師優位」が52%を占め、「薬剤師優位」 と合わせると6割以上の転職エージェントが薬剤師優位と回答。 調剤薬局業界は全薬剤師の5割以上が従事しているだけに、薬剤師業界全体の動向と似た結果となりました。

調剤薬局業界における転職市場の特徴としては、大手企業と中小企業では採用事情が異なっているという傾向がみられます。 一部の転職エージェントからは「事業規模の小さい調剤薬局は薬剤師の採用に苦労しているが、大手企業の場合では企業優位の条件交渉も増えてきている」との指摘もありました。

大手企業が転職先として人気の要因はさまざまですが、総じて経営の安心感、福利厚生の充実、教育・研修制度の整備などが薬剤師の支持を集めているようです。 一方で年収や勤務時間にこだわって転職したい薬剤師にとっては、中小規模の企業の方が希望条件は通りやすいと言えそうです。

2018年 薬剤師の転職市場大胆予測!_調剤薬局業界

どちらかと言えば薬剤師優位

現状で大手~個人薬局まで人手不足は蔓延しており、ある程度調剤薬局側が譲歩するケースが想定されるため。

地方を中心にまだまだ薬剤師不足という意味では、薬剤師優位。しかし、医療機関が求める薬剤師の質は上がってくると予測しています。

規模の小さい薬局などはやはり採用に苦労しているところが多く、そういった薬局は薬剤師優位での相談になることが多いため。

どちらかと言えば企業優位

大手は引き続き活発だが、採用条件は下降傾向で譲らない動きと予想します。

大手企業に属する場合は企業が強く、中小企業の場合は個人が強いと感じる。


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ドラッグストア業界:薬剤師優位の傾向が強い

ドラッグストア業界は、「薬剤師優位」23.5%、「どちらかと言えば薬剤師優位」35.3%となり、合計6割近くの転職エージェントが薬剤師優位と回答しました。6割という傾向自体は調剤薬局業界と類似していますが、ドラッグストア業界では特に「薬剤師優位」の割合が高く、多くの転職エージェントが明確に薬剤師の売り手市場と感じているようです。

薬剤師優位の理由として最も多かったのは、調剤併設型や24時間調剤対応の店舗拡大に対して、薬剤師の人材確保が追い付いていないというもの。 一方で、企業優位と回答した転職エージェントに多かった意見は、OTC業務について薬剤師の需要は減っているというものでした。"

"かつてはOTC業務のほか「レジ打ちや品出しなどの資格外業務はやりたくない」とドラッグストア業界を敬遠する薬剤師の声も書かれましたが、近年では調剤業務および第1類医薬品の販売という有資格者としての需要が高まっています。 薬剤師の売り手市場が続くドラッグストア業界では、年収を含む条件交渉がスムーズに進みやすく、好条件を追求したい薬剤師にとって有力な選択肢となりそうです。

2018年 薬剤師の転職市場大胆予測!_ドラッグストア業界

薬剤師優位・どちらかと言えば薬剤師優位

市場が拡大するなか、調剤併設店を増やしていく傾向にあり、その際に薬剤師の確保にも力を入れている企業が多いと感じるため。

調剤併設店の増加、24時間営業等に伴い、薬剤師採用に対する意欲が高い。

ドラッグストアを希望される方が少なく売り手市場は続くと思われる。

企業優位・どちらかと言えば企業優位

地方においては、OTC販売業務での薬剤師ニーズは減少しており、調剤併設店での調剤業務ができる薬剤師が求められている。

OTCに関しては薬剤師を採用しない企業が増えているため。


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病院業界:業界で唯一の買い手市場か

病院業界は「企業優位」「どちらかと言えば企業優位」の回答が58.8%と半数以上を記録。今回のアンケート調査で唯一、買い手市場を示唆する極めて特徴的な結果となりました。
病院側が優位である理由としては、「病院勤務は新卒薬剤師から常に一定の人気があり、人材確保にそこまで困っていない」という見方が目立ちました。

実際、厚生労働省『平成28年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況』によれば、調剤薬局に勤務する薬剤師の平均年齢46.5歳、医薬品関係企業の薬剤師46.8歳に対して、病院の薬剤師は40.7歳と大幅に若くなっています。 他業界に比べて新卒採用が活発であり中途採用の門戸が狭いため、病院優位の転職市場になっていると言えそうです。
一方で、病院勤務は当直をはじめハードワークになりやすく、ワークライフバランスを重視する新卒薬剤師から人気が下がりつつあると指摘する転職エージェントもみられました。

病院と一言で言っても、高度急性期病院から慢性期病院まで機能は分化されており、そこで求められる薬剤師の役割も働き方もさまざまです。転職前に、現場の雰囲気や働き方の実状についてしっかりとリサーチすることが重要です。

2018年 薬剤師の転職市場大胆予測!_病院業界

企業優位・どちらかと言えば企業優位

急募の病院に関しては限られている。また、病院は若い薬剤師を確保したいと調剤薬局以上に考えていると感じているので、年を増すほど転職先はかなり限られる。

急性期の大学病院などは薬剤師人気が高く需要と供給のバランスで企業優位。さらに今後、病院内薬局などができてくれば病院が薬剤師の人員削減などを行う可能性もある。

大~中病院を中心にした薬剤師の増員求人が一通り落ち着いてきた。

薬剤師優位・どちらかと言えば薬剤師優位

6年生で病院実習がきっちり行われるようになり、業務のハードさを実感した学生から病院に対する人気が下降傾向と見ます。

療養型の病院以外には診療報酬改定の影響が大きくなく、現状から大きく変化はしないと考えたため。


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まとめ:買い手市場になる前に、好条件での転職が吉

いかがでしたでしょうか。
企業規模によって薬剤師優位と企業優位が混在している調剤薬局業界、薬剤師優位がしばらく続く見込みのドラッグストア業界、企業(医療機関)優位となっている病院業界――業界ごとにそれぞれ転職市場が異なっていることがよく分かります。
全体としては薬剤師優位の転職市場が維持されていますが、 都市部の事業所や病院など、一部の業種・地域によっては買い手市場に近づいている、もしくは既になっている状況もみられます。
転職市場変化の要因としては、国家試験の合格基準が変わり、毎年安定して新卒薬剤師が供給されるようになったことが考えられます。 加えて、2018年4月には山口県に薬学部新設されるほか、岐阜県や和歌山県でも薬学部設置に向けた動きがみられており、薬剤師数は今後さらに増えていく見込みです。 すぐに地方の薬剤師不足が解決するわけではありませんが、将来的に買い手市場となっていくことは既定路線といえるでしょう。
薬剤師の売り手市場が続く現在は、各エージェントで高年収や帰宅時間早めなど好条件の薬剤師求人を紹介することができます。 是非ともいくつかの転職エージェントに登録して、自身の希望条件を満たす求人をみつけてください。

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